19話 ページ20
「ふむ…ここのお茶、美味しいですね。」
「普通の麦茶だと思うけど…。」
言ってみたかっただけなのに。なんかそれ言うだけで、味がわかる人みたいでかっこいいじゃないか。
そこで現実的なツッコミはいらぬ!私はジト目で太宰さんの事を見た。太宰さんは私の視線を華麗に(?)スルーして言った。
「君、これからどうするの?」
あ。そーだなぁ、どうしよう。
身内はいるっぽいけど、遠巻きにされてるというか…あまり良い扱いは受けなさそうだし。てかあの親に会う可能性を少しでも大きくするのは嫌ですし。
行く宛もなく、お金も無く…。
詰んでるやん(謎の関西弁)
固まってると…。
「んー?どーかしたぁ?」
太宰さんがニコニコ笑顔をこっちに向けて来る。
「これからー、どーするの?」
こ、こいつ…行く宛がないの分かってるな…?分かってるってことはどうにかしてくれるって事かな。
「行く宛はありません。一切ありません。」
「まぁそんな事だと思ったよ。そんなAちゃんに私が仕事を斡旋してあげよう。」
「その…Aって名前、まだ慣れないんですけど。」
「中身はどうあれ戸籍上、君は間違いなく有川Aでしょ?」
うっ…そうなんだけど。
「これからそれで生きてくんだから早めに慣れないと!後々困るよ?で、仕事と言うのはねぇ。あ、その前に!」
「文字書ける?パソコン使える?」
普通の四歳児なら恐らく無理だろうが、だがしかし!
私は天才幼児だ、中身十八歳の。
「オフコース!」
「…なんでいきなり英語?」
「いや、少しでも知的な印象を与えたくて。」
「むしろバカさが伝わってきたよ。」
な、なん…だと…?
「まぁ出来るなら大丈夫だね。君、武装探偵社の事務員にならないかい?衣食住は提供するし勿論!給料もでるよ?」
あんな物騒な職場で?銃撃戦が日常茶飯事とか言ってるとんでも社で?
「お断りs…」
「じゃあ現在無一文の君がどうやって生きて行くのかな?そもそも、中身はどうあれ四歳の君を雇ってくれる所がここ以外にあるかなー?」
ぐっ…断れないと分かってて言ってるな?
まぁでもこの人が言ってるのは正論だ。確かに見た目四歳が一人で生きていくのは、安定した収入源を得ることが出来るのはほぼ不可能だ。
ここ以外なら。
「ぐ…わ、分かりましたよ!ここで働けばいいんですね!」
「うん、そうだよ。よろしくね、Aちゃん!」
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椿(プロフ) - 敦くんの茶漬け食いたい(( (2019年2月20日 18時) (レス) id: e36d1c7298 (このIDを非表示/違反報告)
小山田リリ - ましゅ麻呂さん本当に尊敬します!!私も頑張ろ)) (2019年2月19日 20時) (レス) id: 196d5d8b2f (このIDを非表示/違反報告)
茨姫 - とても良かったです!私も頑張ってみようと思ってみました! (2019年1月26日 22時) (レス) id: 6a42e59c6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましゅ麻呂(とよ) | 作成日時:2019年1月26日 20時