☆37 ページ2
雅「フフ。お世話大変だしね〜。」
本当に大変だって気付いてるのかな？
笑い事じゃないんだけど？
それでも、惚れた方が負け。
悔しいけど、そのお世話が苦じゃない事は、お世話されてる本人が1番わかってる。
雅「あっちに展望台あるんだって。」
なんて言いながら、スタスタと歩いてるけど。
いくら体が軽く思えても、やっぱり薬飲んで抑えてる事に変わりはない。
しかも、脚長いから、追いつかないの！！
もう、諦めて、自分のペースで歩いてると、
ずっと先を歩いてたまー君が振り返って、私の所まで走ってくる。
雅「ごめん。」
あ「先に行って良いよ。」
まー君のペースに合わせると息切れしちゃう。
なんて思ってたら、
雅「ハイ。」
今度は右手を差し出して来た。
あ「私、早く歩けないし。」
差し出してくれた右手を握る事に躊躇してると、
私の左手を取って、指を絡めてくる。
雅「ごめんね。初めっからこうすれば良かった。」
今度は、手を繋いで私のペースに合わせて、ゆっくり歩いてくれる。
あ「別に良いんだよ？」
いつも、まー君の背中を見てきた。
一緒になんて歩けなくて。
昼間から手なんて繋げない。
それに、慣れてしまった。
雅「誰もいないし。それに、久し振りだね。」
ギュッと右手に力が入る。
絶対に離さないよ。
そう言ってるみたい。
少しだけ、懐かしく感じた。
まー君は変わらない。
髪型も、色も変わって、
ピアスだって、もうしなくなったけど、
あの頃と変わらずに、私に笑ってくれる。
あ「懐かしいね。」
私も、ギュッと握り返す。
30代半ばになって、こんな風に手を繋ぐ事なんて、滅多にない。
太陽の下で手を繋いでた頃が懐かしい。
展望台の眺めは綺麗だった。
よく晴れてたからか、遠くの海まで見える。
あ「うわぁ、東京湾まで見える。」
雅「本当だぁ！」
見取り図には、東京湾って書いてあった。
ま、それがなかったら、わかんないし。
2人で、その綺麗な景色を眺める。
雅「ずっとね、思ってる事があって。」
あ「ん？」
雅「こんな風にね、手繋いで歩いたり、沢山綺麗な景色を2人で見たいなって。」
まー君は、ずっと遠くを見てる。
その横顔は、男の人なんだけど、綺麗だって思った。
雅「俺の、小さな目標かな？」
今は、まだ無理だもん。
こんな風に、堂々と手を繋いで歩けない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 276人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
菜菜(プロフ) - ともさん» ともさん(ハート)やっと見れたんですね(^^) この2人を描く事にずっと躊躇してましたが、ある日突然描く！と意欲がw実は描き始めて2年半になりますが今だLASTは決めてませんwだから、ココからどうやって繋がって行くのか私にも未知数でwでも見守って下さいませ。 (2019年5月11日 23時) (
レス) id: a6c2e2ee1e (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 菜菜ちゃんやっと来れたよ！やっぱりこの2人が大好き。我儘で傲慢？なところがある姫だけど〜気持ちはすっごくわかるし共感しちゃう。まーくんが大好きだから大切だから…上手く言葉に表せないけど難しいね(T＿T)行く行くは…なんてほんの少し期待しながら拝読してます (2019年5月11日 18時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
菜菜(プロフ) - sallysally67さん» 憶測でしか過ぎないですが、やはり、こんな時期もあったのではないかな？こんな思いをして今の彼等がいるのではないかな？という気持ちで描いてます。主人公は確かに狭間にいる。だけどそれを強制する事なく上手く扱えるのも、この主人公なのだと私は思います。 (2018年10月29日 9時) (レス) id: baa24cd569 (このIDを非表示/違反報告)
sallysally67(プロフ) - LIFE 2nd.はシリーズの中でも苦しくなります。なんだろ、リアルな彼らとシンクロするからかな。辛い思いを克服して表に立ち続けてくれてる彼らなのかな。もっともっとと贅沢になってる私達の望みは負担でしかないのかな、とか。主人公ちゃんは正にその狭間にいる。 (2018年10月28日 16時) (レス) id: 471cb3bb47 (このIDを非表示/違反報告)
菜菜(プロフ) - sallysally67さん» 実は、2ndで私が1番描きたいと思っていた所にコレから入っていきます。まだまだ、ブンブン振り回しますよwwwより人間らしさを出していくつもりです！ (2018年7月26日 1時) (レス) id: a6c2e2ee1e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：菜菜
| 作成日時：2018年7月23日 18時
