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宿儺「────良いか小僧、目が覚めたら何よりも先ず葵夜元へ迎え」
薄れていく視界の中、ニヤけた憎たらしい顔の呪いと目が合う。
やがて意識は現世へと戻っていった。
家入「────ちょっと君達、もう始めるけど。そこで見てるつもりか?」
横から聞いたことの無い女性の声が聞こえる。
身体ももう動きそうだったので起き上がれば、衝撃の全裸だったという事実。
奇跡の生き返りの第一声が下ネタになるとは思ってもみなかった。
伊地知「ごごご五ご五条さん!!いいいいいい生き」
五条「伊地知うるさい」
家入「ちょっと残念」
虎杖「あの〜恥ずかしいんスけど…」
誰?
白衣を着た女医らしい人物。
その後ろには少年院に同行していた補助監督と、自らの秘匿死刑を延長してくれた恩師の姿。
補助監督は顎を外して驚愕していた。
虎杖「(そりゃそうか、俺死んでたんだもんな)」
殺伐とした領域内。
葵夜が首を切られてからの記憶がごっそり抜けている。
すると固まっていた五条先生がこちらに歩いてきた。
五条「悠仁!」
おかえり。
感動の涙を流す訳でも、死者の生き返りに気味悪がる訳でもなく、ただいつものようにハンズアップをした教師。
虎杖「オッス、ただいま!」
当然こちらもいつものように彼の手を叩いた。
虎杖「あ゙!!そうだ葵夜!!」
五条「葵夜?」
服を貰いズボンを履き終わった辺りで、重要すぎる事項を思い出す。
自らの中にいる呪いに殺される間際、生き返ったら直ぐに葵夜の所に行くよう言われていた気がする。
記憶が曖昧だから確証は無いけど。
葵夜の名前を聞いた途端和やかなムードから一変し、真剣な表情を見せた大人達に伝える。
虎杖「葵夜どこ?!会わせて!!」
その瞬間、
目の前の五条先生は消え、辺りには風が巻き起こった。
虎杖「ぅえ…ウェイ?!どこいった?!」
五条「あ、ホントだ。翡翠が無い。」
虎杖「どわー!?」
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作者名:佐藤ななな | 作成日時:2021年9月14日 13時