鳥籠の中の特級呪詛師【逆ハー】

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虎杖｢リョウメンスクナぁ？？なんだよそれ、ひっかけじゃん！｣


葵夜｢昔の漢字なんて殆ど引っ掛けだよ。残念だったね〜｣


虎杖｢はぁあ？！じゃあこれは？！｣


葵夜｢倩兮女｣


虎杖｢これは？！｣


葵夜｢絡新婦｣


虎杖｢これ！！｣


葵夜｢暮露暮露団、これは語感でわかるでしょ｣



因みに上から”カラカラオンナ“、”ジョロウグモ“、”ボロボロトン“である。



謎のスイッチが入った虎杖は葵夜を居眠りが居眠りする時間も与えず、次々と漢字を出していった。









葵夜｢(あの時の帰り道は猛烈に眠くって、信号に気付かず車に轢かれたなぁ。)」



二級呪霊の腹の中、体育座りで明後日の方向を眺める葵夜。


絶賛先程足を止めたことを後悔中だ。



葵夜｢……”十種影法術“か…｣



禪院家相伝の術式である。



禪院家相伝という事は、禪院家の血筋にしか受け継がれないという事で、


とすると彼は禪院の血を引いてるわけで、


そうなると彼の息子という可能性も捨てきれないわけで、



二級呪霊の腹の中、葵夜は明明後日の方向を眺めた。



葵夜｢(………あーあ、あの時悠仁に指の事も話しておけば良かった。)｣



そうしたら違った対応の仕方があったかもしれないのに。



先輩等にも迷惑をかけた。


この学校にはもういたくない。




そう思い始めたところで、重かった瞼が更に重量を増し、葵夜は遂に目を閉じた。









真上から振り下ろされる大きな拳。


虎杖は伏黒に襲いかかった二級呪霊の拳を真正面から受け、血を流して倒れる。



こちらばかりが負傷している状況に、虎杖は眉間に皺を寄せ呪霊を睨みつけた。



虎杖｢(くそ、何回も攻撃してんのに…！)｣


伏黒｢呪いは呪いでしか祓えない｣


虎杖｢｣



諦めず攻撃に向かおうと体を起こしたその時、頭部から血を流したまま伏黒が衝撃的発言をする。


少し意気消沈した虎杖はドクドクと頭から血を流しながらジト目で伏黒を見つめた。



虎杖｢はやく言ってくんない｣


伏黒｢何度も逃げろつったろ｣




今あの二人を抱えて逃げられるのは虎杖のみ、


急がなくては全員死ぬことになる。







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