No.112 弱いから 修正:4/20 ページ24
「……ごめん」
「謝ってほしいわけじゃないんだけどな……」
Aが発した3文字の台詞に、心操は困ったように返答を返す。Aも、「ごめん」以外の言葉は思い当たらなかった。
「お前が倒れたって聞いて、めちゃくちゃ焦ったんだよ、俺。さらに2回目だって……。やっぱ金子は何か隠してるとしか思えないじゃんか」
「……ごめ」
「だから謝るなって言ってるだろ……！ ……金子はいつも謝ってばっかだ」
椅子から立ち上がって、怒鳴るように心操がいう。Aが少し顔を覗き見ると、苦しげに歪められていて、寂しそうな影がちらついていた。
Aは何も言えずに、返事に窮する。
「もう無理だ。黙って見ていられない。金子……お前は、一体何を抱えてるんだ」
(……気づいたんだね。こうするしかないと)
彼は「傍観者」から抜け出そうとしていた。いや、「傍観者」でいながら、ずっとAを見つめていたのだ。
だからこそ心操は気づいてしまった。
──Aが背負い込んで追い詰めた
もしかしたらA達が知らないだけで、ある可能性もある。だが、今の彼女らに答えなど分かるはずがなかった。
膨大な感情を消し去るには、それ相応の「代償」が必要だ。
太宰にとっての「代償」は織田だった。Aにとっての「代償」も織田だった。しかし、Aの奥底にある根本までを、壊すことはできなかった。
(……どう答えれば)
言い淀む。嘘をつく事はできない。自分に嘘を重ねれば、過去から永遠に抜け出せない気がした。また、何もできないまま終わってしまうのではないか。
傷つけるだけ傷つけて。愛情を踏み
もう、自分に嘘をつきたくなかった。自分の気持ちに正直に生きたかった。
震える息を吐き出し、Aは言葉を紡ぎ始めた。
「確かに、私が抱えているものは、
心操の顔をやっと見た。怖くて見られなかったそれは、胸をつかれたような表情で、瞳を揺らしていた。
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( ･´ｰ･｀)どやｗ(プロフ) - 続編制作…！！！ありがとうございます！！桜さんがどのような方なのかめっちゃ気になって…！！(笑)ほんとうに更新が嬉しいのでまた続編まで行ってくれることに感謝しかなくて…！！！続編制作おめでとうございます！！ずっと応援してます！！！ (5月27日 11時) (
レス) @page50 id: 4e2cb1d965 (このIDを非表示/違反報告)
えぼし(プロフ) - ト、トガちゃん！弔くん！荼毘くんだーー！！敵連合だー！？ それに最後の女性は一体…？口調でもう分かる。めっさ綺麗。絶対、私この人に惚れる← 続きは気になりすぎる…。更新ゆっくり待ってます！ (5月20日 15時) (レス) id: 1767c8c0bb (このIDを非表示/違反報告)
みすゞ(プロフ) - コメント失礼します!いつも見ていますがやっぱりいつも夢中になって見れるので大好きな作品です。更新頑張ってください。 (2023年4月26日 21時) (レス) @page46 id: d0ec094424 (このIDを非表示/違反報告)
キャラメル - 更新待ってます！！ (2023年4月15日 22時) (レス) @page45 id: e229d579e8 (このIDを非表示/違反報告)
( ･´ｰ･｀)どやｗ＠ぐんぐんグルト(プロフ) - 久しぶりのコメント失礼致します！相澤さんの口から織田作の名前が…！！やっと…！！念願の織田呼び…！！(笑)凄く物語に引き込まれる感があって読むごとにやっぱり好きだなぁと言う感情が芽生えます(笑)他人がとやかく言うものではないですが更新頑張って下さい！！ (2023年4月6日 17時) (レス) @page44 id: 4e2cb1d965 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑞樹 | 作成日時：2022年11月14日 16時
