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私の目の前にいる平野くんはいつも完璧だった。だから、驚いた。本当はこんなにも硝子のように繊細で儚いこと。
でも、だからこそ。
二人で一緒じゃなきゃダメなんだって強く思った。
｢なんで？平野くん、私を守ろうって必死だったの分かったよ、凄いかっこよかったよ…！｣
｢でも、永瀬さんが来なかったら…っ！｣
弱い言葉はあなたには似合わない。
だから、もう聞きたくない。
そう思ったら、私は彼の唇を自分から塞いでいた。
｢Aちゃん…、｣
｢そんな顔、平野くんには似合わないよ。｣
酷く眉間に皺が寄った顔。
｢もういいよ、忘れよう、私は未来しか見てない。｣
コツンと優しく平野くんのおでこに触れる。
｢素敵な恋が続くなら、もうなんでもいい。｣
そう言って、もう一度口付けをする。
｢……終わらないよ、終わらせないよ。｣
｢作品は完成したけどいいの…？｣
｢ねぇ、もう1つ秘密、暴露していい？｣
泣いていた平野くんが、ふふっと優しく笑う。
｢俺はただ本当に、Aちゃんと素敵な恋がしたかっただけ。｣
｢…ふーん、作品はどうでもいいんだ。｣
分かってるけど、そんなことを言ってみたりする。
｢作品だって大切だけど、Aちゃん以上に大切なものなんてないもん！！｣
だって、それが聞きたかったから。
あれ私、恋の駆け引きとか出来るようになったんだ。
｢…じゃあ、これからも平野くんの彼女でいいんだよね。｣
｢あたり前じゃん、離すわけない。｣
そう言って平野くんが私を改めて抱きしめる。
｢どうしよう、私の夢、どっちも叶いそう、｣
幸せすぎて心の声が漏れていまう。
｢えっ、どういうこと？｣
｢平野くんと一緒にいたいっていう夢、｣
こんな恥ずかしいことも言えるようになった私。おかしいけれど、それほど平野くんが好きなんだと実感する。正直な想いが彼を幸せにするなら、隠す必要なんかないから。
｢ほんとズルい。
…まだAちゃんに教えてないこといっぱいあるんだよ？教えて欲しい…？｣
妖艶な表情で私を見下ろす平野くん。
あなたになら全て捧げられる。
どこにでも転がっているようなこんなセリフも私の頭に浮かぶようになった。
｢うん、｣
頷けば、また深くて意識が遠のくようなキス。
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*咲七波*(プロフ) - 結衣さん» 結衣さんお久しぶりです！！遊びに来てくださってありがとうございます！涙 胸キュンお届けできて良かったです！！また遊びに来てください！！ (2020年1月10日 13時) (
レス) id: 9064239303 (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - お久しぶりです！無性にななはさんのお話が読みたくなり遊びに来ちゃいました//大人っぽさと少年っぽさを兼ね備えた彼の魅力が存分に描かれていて胸キュンが止まりません！現実で映画化しないかな、廉くん目線の番外編も読みたいな…と。また遊びに来ます！ (2019年12月30日 15時) (レス) id: d9c775d419 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：*咲七波*
| 作成日時：2019年12月14日 11時
