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*・。
みみみ、皆さん!!聞きましたか!!!!
6年間「岸くん」固定だった彼女が!!こ、これは!!歴史的瞬間…!!!
「な、なんで…?」
「だって、それは… 私もきき、岸になる…のでッ!!」
うわああああああああっ!!!!
心臓が…ッ!!ひいいいっ!!!
もう無理!!尊すぎて!!無理です!!うわああっ!!
うるさくてごめんなさい!!でも!!無理だ!!
「じゃあ!!俺も… Aって呼んでいい?」
「も、もちろんです…!!」
顔を真っ赤にして。
「じゃあ!それだけなので!!」
って、言って。
俺のシャツから手を離して、また本に顔をうずめる。
ねえ、もう無理だよ。
我慢できないよ。
教科書を閉じてよ!!なんて言いそうになっちゃう俺は。
やっぱりまだガキなんだなって思うけどね。
今はね、もう。
「…こっち見て、」
Aの顔を両手で、強引に包み込んで。
ぐっと近づいて。
君の震える唇だって、奪えるようになった。
君の手が、自然に本から離れて。
俺の首に触れる。
ねえ、その気にしちゃっていいの。
俺、もう止まらないけど。
持ち主から離れた本のページが、ゆっくりと捲れて。
静かに音を立てて、閉じた。
.
ねえ、本以外の世界も。
捨てたもんじゃないってさ。
俺が言ったこと、間違いじゃなかったでしょ?
.
「優太くん、好き。」と呟いた、小さな唇に。
俺は、もう一度優しくキスをする。
そしてきっと、Aが眠る最期のその瞬間も。
俺は、君に恋をして。
好きだと叫んで。
優しくキスをするだろう。
だから、どうか教科書は閉じたままで…
なんて、無理だから。笑
きっと俺は、ずっとAに訴え続けるんだろうね。
.
――『教科書を閉じてよ!!』って。
.
*・。The end *・。
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*咲七波*(プロフ) - いちごさん» はじめまして!コメントありがとうございます。まだまだ寒い日が続きますもんね…!いちごさんのの心を温められてよかったです! (2019年1月10日 1時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - ひかるさん» こっち気づいてなかった!わかる、同級生はもう岸くんに落ちるしかない。笑 キュンキュンしてもらえてよかったです! (2019年1月10日 1時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - はじめまして、この小説の主人公ちゃんと岸くんが可愛すぎて素敵すぎてコメントしてしまいました。心があったかくなるような作品をありがとうございました! (2019年1月9日 23時) (レス) id: 3ca585d513 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる - 私はアイドルなら完全にしょうれん推しだけど、同級生なら確実に岸くん好きになるだろうなって笑 一緒にいると楽しいけどドキドキした中学時代の片想いを思い出してキュンキュンしちゃいました笑 (2019年1月3日 21時) (携帯から) (レス) id: 075c6f1d28 (このIDを非表示/違反報告)
あぃ(プロフ) - *咲七波*さん» 本当にありがとうございました!またお会いさせてくださいね(´ー`) (2018年9月30日 15時) (レス) id: 1de47be99e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*咲七波* | 作成日時:2018年9月23日 22時