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*・。
手紙を読み終えると。
あり得ないくらい目から涙が溢れだしてて。
「…ッ」
今すぐにでもAちゃんを抱き締めたくて。
どうしようもなくなって。
外に飛び出したはいいけど。
気まぐれなAちゃんが行くとこなんか、分からない。
だけどさ、俺たちの始まりの場所って言ったら。
あそこしかないから。
俺たちの地元。
隣町の、あの坂に。
君がいても、いなくても。
どっちでもいいから。
今すぐ向かいたくなったんだ。
君を一生幸せにし続ける、決心をしに行きたいんだ。
.
急いで最寄りの駅から電車に乗って。
10分。
そこから、また15分歩いて。
.
「…懐かし。笑」
俺らが6年前、毎日歩いてた坂。
ねえ、あの日の俺。
聞いてる?笑
お前、よく頑張ったな。
よく、あんないい女の子見つけたな。
お前には勿体ねえくらい良い子だけど。
きっと、お前にしか幸せにできない女の子だから。
信じて一緒に歩んで行けよって。
偉そうに、今なら言ってやれるよ。笑
「…はは、」
勝手に顔が緩んじまって、しょうがねえな。
だって、Aちゃんと。
Aちゃんと、家族になるんだ。
俺が、叫んだ一言で。
君と俺の今は、結ばれたんだって。
そう思うとさ、奇跡って本当にあるんだなって。
運命って目に見えるものなのかもって。
そう思えちゃうから。
なあ、もし。10年後も俺がこの坂に来て、
何か今の俺に話しかけてることがあるなら。
全部分かってっから。
任せとけって。笑
絶対に、幸せ守るから。
.
見上げた空は、ほのかに秋を感じさせる雲。
吸う空気は、少し冷めて澄んだ香り。
来年は、Aちゃんと2人で来よう。笑
坂を登り切って。
下ろうと振り返ったとき。
「…ッ はは、笑」
*・。
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*咲七波*(プロフ) - いちごさん» はじめまして!コメントありがとうございます。まだまだ寒い日が続きますもんね…!いちごさんのの心を温められてよかったです! (2019年1月10日 1時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - ひかるさん» こっち気づいてなかった!わかる、同級生はもう岸くんに落ちるしかない。笑 キュンキュンしてもらえてよかったです! (2019年1月10日 1時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - はじめまして、この小説の主人公ちゃんと岸くんが可愛すぎて素敵すぎてコメントしてしまいました。心があったかくなるような作品をありがとうございました! (2019年1月9日 23時) (レス) id: 3ca585d513 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる - 私はアイドルなら完全にしょうれん推しだけど、同級生なら確実に岸くん好きになるだろうなって笑 一緒にいると楽しいけどドキドキした中学時代の片想いを思い出してキュンキュンしちゃいました笑 (2019年1月3日 21時) (携帯から) (レス) id: 075c6f1d28 (このIDを非表示/違反報告)
あぃ(プロフ) - *咲七波*さん» 本当にありがとうございました!またお会いさせてくださいね(´ー`) (2018年9月30日 15時) (レス) id: 1de47be99e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*咲七波* | 作成日時:2018年9月23日 22時