RE: 永瀬くんには堕ちないんでッ！！【Ren.N】

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「廉、寝ちゃった…？」

「ん…？何、」


「展示館、どうだった？」

「あー…、良い人達ばっかやったよ。」


「そっか…」


「もー、安心せえって。

　まあ綺麗な人もおったけど、皆年上やし。


　俺の事なんか目にも映らへんよ。笑」



私を安心させるように、もう一度身体に抱き寄せる廉。



「いやだあ…！

　廉が綺麗な人って認識してること自体が解せぬ、」



めんどくさいこと言ってるのは分かってる。

でも、サラに言われたように。


少しずつ自分を曝け出していかなくちゃって。

思ったんだ。




「あははっ、ほんま可愛えんやけど。

　やめて？これ以上俺を堕とさへんで？笑」


「笑い事じゃないんだけど…、

　でもまあ廉を信じる。」


「おう、信じてや。」


「… おやすみ、廉。」



「おやすみ、A。」




そうだ、信じなくちゃいけないんだ。

あれだけ私を堕とそうと必死だった廉が、浮気なんかするわけないよね。

まあ、廉を好きなっちゃうお姉さま方はそれは普通にいるだろうけど。


…色仕掛けに引っかかるほど、流されちゃうほど廉も馬鹿じゃないと思う。

うん、信じます。


でもなあ、廉って押しに弱いからなあ。

いっつも怒らないもん。何があっても優しいし。

そこが不安。

でも、やっていい事と悪い事くらい分かるよね。


それにもう、私だって廉だって。

もう子供じゃないんだ。


それに何かあれば、私が戦えばいい。




夢で見た廉と私だけのお花畑は笑顔で溢れて、幸せいっぱいだった。


きっと大丈夫。私たちなら、乗り越えられるから。





.






「廉ー、起きて！」


「んー…、」


「起きろ！！おりゃー！」



布団を剥ぎ取っても全く目を開けない。



「廉くん、起きて？」


顔に近づいて、ほっぺを叩く。



「… 嫌やあ、」


「クッ、可愛い…！」



起きない方が悪いんだからね。


スマホをポケットから出して、動画を回す。




「廉、れーん、廉くん！朝だよ！デート行こ！」






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