54 - cruel ページ44
_
「…っ____!」
『恐い』。…それは思っては、感じてはいけないとされる____人間のエゴ。
「…だってそうだろう?
君が意見を___…いや、意思を示す処何て。
此処に───」
とてつも無く、不快な…嫌な気分がした。
それでも何とか堪えよう。と、答えようと思い再び眼前を向いた。
だけれど、気が付いた時には既に遅過ぎたようであった。
私は───、自分の意思とは裏腹に口を開いていたのだ。
そして訊きたくも無い問いを、自ら問い掛けてしまっていた。
「第一、私は…その…唯の構成員…です。
…だから…その……」
ツゥ…と滲む汗。
雨の滴の如く、流れてゆく。
流れてゆく光景は。
誰かが泣いている様にも見て取れる…何て、虚言を吐いている場合では無い事を、私は知っている。
「……だから何かな」
沈黙。一方が答えれなければ止むことの無い、──静かで息が詰まる様な…そんな沈黙───が満たされる。
「あ、……いえ…何でも、無い、です…っ」
兎にも角にも早く、
此の部屋──魂を刈り取られてしまいそうな雰囲気を纏っている──から離れたいと願った私は。
「……失礼致しました」
無理矢理にでも出て行こうと寝台から下り、碌に満足と云っても信じられない──機能しない──躰に鞭を入れ、部屋を後にしよう____と、取っ手(ドアノブ)に手を掛けた刹那。
呼び止められるのであった。
「待ち給え。
私の質問に答えてから退室してくれると有り難いのだけれど。
構わないよね?」
_
(質疑応答、
準備万端、
用意周到が良さ過ぎる
____…何て囁くのは、一体何処の誰であろうか。)
_
【或る男の独白】
…誰でも良いから、状況を覆してくれ。
145人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
七海@月と星−−君と幸福な世界(プロフ) - 曇天に笑うさん» 申し訳御座いません。(そう云って貰えて本望です。ですが過去篇が終了次第、再開するので待って居て下さると幸いです。感想有り難う御座いました) (2019年8月13日 16時) (レス) id: 94153de35f (このIDを非表示/違反報告)
曇天に笑う - せっかく更新するのを楽しみにしてたのですが (2019年8月13日 16時) (レス) id: 96967fede0 (このIDを非表示/違反報告)
七海@月と星−−君と幸福な世界(プロフ) - 華恋さん» 感想、有り難う御座います(そう云って頂けて本望で御座います。此れからも楽しんで頂ける様、精進致します。更新遅いですが如何かお付き合い頂けると幸いです。) (2019年8月7日 0時) (レス) id: 94153de35f (このIDを非表示/違反報告)
華恋 - えっと、、、控えめに言ってマジで好みです・・!!更新頑張ってください!無理はなさらずに! (2019年8月6日 23時) (レス) id: 8414810f45 (このIDを非表示/違反報告)
七海@月と星−−君と幸福な世界(プロフ) - Aster.さん» 大丈夫ですよ(いえいえ。此方こそ遅れてしまって申し訳有りません。悔しい…だ何て…。嬉しいです。優しい気遣い、有り難う御座います。本当に。私のペースで頑張りますね。…狙って遣って下さいませ〜。待ってますので) (2019年8月3日 20時) (レス) id: 94153de35f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:七海@返事・更新滞ります | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nanamikinn1/
作成日時:2019年7月31日 10時