【銀魂】真選組の小娘ちゃん １4

第575訓 一回上げてからどん底に突き落とされるのが一番辛い ページ8

新八side




近「俺の代わりに君がいってくれるなら心強いよ。真選組を頼んだぞ、新八くん。道場のことは俺に任せておけばいい。安心してくれ。」




安心？何だそれおいしいのか？



今の僕は、何を言われても絶望的な気持ちから抜け出せなかった。






近「あと、今日は葵ちゃんが2年間の出張から帰ってくる日なんだ。久しぶりに君に会えて、葵ちゃんも喜ぶよ。」

妙「まぁ本当に？私も久しぶりに会いたいわ。きっと2年でぐっと大人っぽくなってるはずよ。美人さんだもの。」

近「今日中にここにも顔を出すと言っていたよ。成長した姿を、是非お妙さんにも見せたいと言っていたからね。」







"葵ちゃん"その名前を聞いて、そういえば更新再開してからまだ最初の挨拶の方でしか出てきていないこの小説の主人公である女の子を思い出した。

主人公、ということは、もしかしたら葵ちゃんも僕と同じ取り残されたポジションなんじゃないかと一瞬期待したが、近藤さんの話を聞く限りそうではないらしい。






一縷の望みを踏み潰されたような絶望を感じた僕に、さらに追い打ちがかけられる。






妙「研修が終わるまでは住み込みらしいから、なかなか会えなくなるけど、頑張ってね。私達二人…いえ、三人が応援してることも忘れないで。」

近「うむ。…ん？三人？…ちょっと待って…三人ってお妙さん…」

妙「……新ちゃん、帰ってくる頃には、あなたも叔父さんよ。…この子に自慢できるような立派な侍になって帰ってきてね。」






姉上は、帯の上からお腹をさすった。まるで、その中に、小さな命が宿っているかのように。






近「本当ですかお妙さん！！オ…俺が…この俺が…お父さんんん！？きいたか新八く…アレ、新八くん？」






僕は全力で走った。





妙「フフ…あんなにやる気出しちゃって。」

近「全く頼もしい義弟(おとうと)…いや、叔父だな。」

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