【銀魂】真選組の小娘ちゃん １4

第597訓 諦めろ、相手が悪い時もある。 ページ38

土方side




土「いや、確かにそうだけど、それが何だよ？」

「いや見てみたいなと思って。引っ張ったら伸びないかなと思って。」

土「伸びるわけねぇだろ！！バカか！！」

「え、でも近藤さんは下の棒ずっと引っ張り続けてたらいつの間にかけつ毛がボーボーになってたって」

土「あの人はまたなんつーこと教えてんだ！！てかそれ絶対ェ嘘だろお前はもとからけつ毛ボーボーだろうが！！」

「え！？嘘だったの！？」





後で近藤さんを叱ることは置いといて、またもや葵の頭の中に一つ増えた無駄な知識を払拭する。


土「葵いつも言ってんだろ。あのゴリラの言うことは大半が大嘘だから絶対ェ信じるなって。」

「土方さんそのゴリラあんたの大事な大将。」




どうやら葵も近藤さんの言っていたことは嘘だと認識したところで、改めて俺は机に向かう。




土「葵、仕事はもういいから俺の邪魔はするな。暇だったら万事屋んとこのチャイナ娘とでも遊んでこい。」

「神楽ちゃん今日は珍しく依頼が入ったから無理だって。」

土「んじゃ一人で遊んでこい。」

「なんか寂しいよそれ虚しくなるよ。」

土「だからって俺にどーしろってんだよ。」




もうこうなったら満足のいくまで相手をしてやってさっさと帰ってもらうのが一番早いのではないかと思い振り返る。どーせ葵のことだ。すぐに飽きて出て行くだろう。




「いやー、ロン毛を後ろでまとめてたんでしょ？これで縛ればおそろいだったのにな〜と思って。」


そう言う葵の手元には、普段から愛用している髪の毛を結うための長いリボンがあった。ロン毛という言い方が少々気になったが、それ以上に、何だかとてつもなく嫌な予感がつきまとう。




「まぁ切ってしまったものは仕方ない。と、いうわけで、そのままでいいので縛ってみましょう！！」

土「おいぃぃぃぃちょっと待てェェェェ！！！」



リボン片手に迫ってくる葵を必死で止める。誰が付けるかそんなもん。こんなのをおじさんが付けて一体誰が喜ぶってんだ。需要なんて一つもねーだろうが。いや、総悟なら違う意味で喜びそうだが、そうだとしたら尚更付けてたまるか。何がなんでも回避してやる。




土「ちょっ、葵、くる、苦しい！お前それ縛ってんの髪の毛じゃなくて首ッ！！！」

「あ、本当だ。」




そう意気込む俺だったが、呆気なく捕まってしまう。相手がもし他の奴らなら殴ってでも逃げたが、葵相手ならそんなわけにはいかない。クソ、どうしたものか。

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