第590訓 サボりは禁物 ページ23
新八side
土方さんとベンチに二人で並ぶ。普段ならなり得ないこんな状況で会話をする中、僕はあることを打ち明けた。
新「土方さん…僕実は最近……、ツッコミ、サボってたんです。」
土「…………。」
僕は、そのバチがあたったんじゃないかと思った。いつも一人でとんでもない量のボケをさばいてヘトヘトになって。それでも人気は中途半端だしグッズも出ない。やっぱり…、ツッコミよりボケの方がおいしいんじゃないか。
そんなふうに思った僕は、他人にツッコミを任せ、ここ数ヶ月ずっと、楽をしていた。
しかし、こんな僕がサボっている間にも他の人たちは成長しようと、前に進もうとしていた。
だから、おいていかれたのではないか。神様にバチを与えられたのではないか。そう思ったのだ。
そしてそれは土方さんにも心当たりのある事なのではないかと、黙って僕の話を聞く隣の彼に投げかけた。
真選組唯一の常識人である土方さんは、以前はツッコミポジションだったはず。なのにいつの間にかトッシーというボケ属性をつけたり、マヨネーズで奇抜なことをやりだしたり。
そう語る僕に反論する土方さんに、僕は言った。
新「じゃあ、今回の演技はどうなんですか?本当はアレ、仕方なく状況に順応するためなんかじゃなかったんじゃないすか。」
本当はボケたかっただけなのではないか。オイシイ思いをしたいという感情があったのではないか。そう問いつめる僕に土方さんはしびれを切らし叫んだ。
土「やめろって言ってんのがきこえねーのかァ!!」
新「…すいません。言い過ぎました。」
謝る僕に、土方さんも落ち着き直して謝る。
もし本当に、僕達がツッコミをサボったせいで世界がこんな形になってしまったとしたら、僕達には、こんな所で嘆く資格はないのかもしれない。この世界で生きていくことが、僕達に課せられた罰なのかもしれない。
僕達二人は、お互い各々の場所で働き、生きていくことを決めた。ベンチから立ち上がり、それぞれの場所へと歩き出す。
今さらツッコんでも、もう何も…、変わりはしないけれど…。
『えー続いてのニュースをおしらせします。』
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パピポ - 葵ちゃんの2年後美人でした!!今も可愛いけど!!! (2020年10月20日 18時) (レス) id: 4c1e506c36 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - さえさん» コメントはめちゃくちゃ嬉しいです!皆様の声が一番やる気を奮い立たせます!これからも是非して下さい!そう言っていただけて嬉しいです!こんな時ですので、暇潰しにでも使ってやってください!はい!楽しみましょう!!! (2020年4月16日 3時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
さえ(プロフ) - また戻ってきていただけてほんとに嬉しいですー!受験お疲れ様でした!大学生活、一緒に楽しみましょー!私も文字数収まらなくてすみません笑 (2020年4月14日 1時) (レス) id: 03aa87abd1 (このIDを非表示/違反報告)
さえ(プロフ) - お返事ありがとうございます!ナナさんの過去の作品を読み返していると、自分のコメントが毎回ついてて我ながら気持ち悪いな笑と思っていたのですが笑そう言っていただけると嬉しいです。大学受験生の時に小娘ちゃんにハマり、勉強づくしの中での毎日の楽しみでした! (2020年4月14日 1時) (レス) id: 03aa87abd1 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - ブルネイさん» コメントありがとうございます!そう言って貰えて光栄です!絵を描くのが好きでして(´∇`)めっちゃ真似絵とかしてましたね笑 また載せたときは是非見てやって下さい!更新頻度は高くはないかもしれませんが、頑張りますので暇つぶし程度に読んでやって下さい!! (2020年4月11日 3時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナナ | 作成日時:2020年2月13日 22時