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第213訓 発言をする時は前後の話の流れにも気を付けて ページ47

銀「なんでって、シャワー浴びてたから?」

「何で疑問形?まいいや。失礼しまーす。」

銀「あ、おいっ。」


上半身裸で首にタオルをかけた旦那を押し退けて中に入る。中に入ると誰もおらず、旦那一人のようだ。


「神楽ちゃん達はどこ行ったんですか?」

銀「お妙んとこだよ。」

「ふーん。私も後で行こっかな。近藤さん迎えに行くついでに。」

銀「もはやいることは当たり前なんだな。」



旦那はソファにドカっと座った。首にかけていたタオルで白い天然パーマをガシガシとふく。



「服着ないんですか?」

銀「面倒臭ェ。」

「逮捕しますよ。」

銀「この流れでその言葉は違う意味に聞こえるよ葵ちゃん。」


「それより、それ」と、旦那は私の持っていた団子を指差した。よこせという意味だろうか。


「どうぞ。」

銀「ん。座れや。」


座れ、と言われたが、なんだか座る気になれず、私は旦那の横で立っていた。



銀「え?何?座んないの?つか、え、何?そんな見つめられると、ちょっと、え、何?」


「銀さんの裸そんなにセクシー?」という言葉は無視して、私は旦那の裸を見て思ったことを口にした。









「傷、多いですね。」

銀「………。」


よく見たら、傷が多かった。話によると旦那は昔攘夷戦争で活躍した伝説の攘夷志士。そりゃ傷が多いのは当たり前だろう。だが特に目立つような大きい傷もないことから、そうとう強かったことがうかがえる。

今まで幾千もの戦場をくぐり抜けて来たのだろう。


しばらく無言で私の目を見つめていた旦那が、フっと笑った。



銀「お前もどーせ人のこと言えねーんだろ。葵ちゃん。」


そう言って立ち上がり、私の頭の上にポンと手を置いた。旦那はそのまま台所に行き、「茶飲むか?」
と聞いて来た。

珍しく気が効く旦那に少しばかり感心しつつ、私は「いただきます」と返事をした。

第214訓 これからの時期クーラー付けっぱなしで寝ないように!→←第212訓 何事にも疑いを持たないといつか詐欺にあう



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パーピー - 凄い面白いです‼︎葵ちゃんが女の子の日とか見てみたいです‼️ (2022年3月14日 1時) (レス) @page2 id: f9a1a17fc3 (このIDを非表示/違反報告)
パピポ - 面白かったです!!何でこんなに面白いのが書けるのか、、、凄いですね!!これからも応援してます!!! (2020年10月19日 22時) (レス) id: e8120e490b (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 初さん» コメントありがとうございます!真選組一家は私も好きで、続編書きたいなと思っておりました!ぜひ書かせていただきます!!! (2018年1月21日 14時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
- いつも面白い!真選組一家面白い!続編書いてくれると光栄です! (2018年1月19日 10時) (レス) id: d264f6d83a (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 闇の幼馴染みさん» (・・?)すみませんが、どの長谷川さんの話でしょうか? (2017年9月25日 23時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナナ | 作成日時:2017年7月9日 23時

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