第97訓 背後には一番気を使え ページ11
食堂は真っ暗だった。総悟は目立たないようにと明かりをつけるつもりはないらしい。もう目は暗闇に慣れた状態なのでさほど見えなくもない。
土方さんのマヨネーズが入っている冷蔵庫に向かう。すると途中でテーブルに変な物を見つけた。
「ねえ、総悟。この切り込みの入ったこんにゃく何?」
沖「ああ、それはな、男がピーーーーするときに使うんでィ。」
「ふーん、欲求不満なんだね。」
まあそれは置いといて、冷蔵庫に向かう。早くしないと誰か来たら大変だ。
冷蔵庫を開ける。急に光が目に入ってきて眩しい。
そこには様々な食材の他にマヨネーズが何本も入っていた。多分明日使うであろう一番手前のマヨネーズを取り出し、蓋を開ける。
総悟はゆっくりと便秘薬を注ぎ入れる。真っ黒な笑みで。
「ねえねえ!私もやる!」
沖「こぼすなよ。」
そう言ってマヨネーズと便秘薬を渡してくれた。受け取った便秘薬をこぼさないようにマヨネーズにゆっくりと注いでいく。
明日どうなるのかとても楽しみだ。自然と口角が上がる。
「はい、完了!」
土「何が完了したんだ?」
「だから便秘薬を……
え?」
沖「げっ」
そろ〜りと、後ろを振り向く。そこには、鬼がいた。
「ひぃっ!!!」
とっさに総悟の後ろに隠れる。ヤ、ヤバい。殺気が。
土「何入れてたんだ?俺のマヨネーズに。」
沖「栄養ドリンクでさァ。土方さんにも健康に気を使って欲しくてねィ。」
土「嘘つけ!絶対危ないもん入れてただろ!!!」
沖「大丈夫ですぜ。味が変わらないように、ちゃんとマヨネーズ味にしといたんで。」
土「おおそうか、それなら、良いわけねえだろ!」
ああ、また書類増やされる。もう終わった。これからの人生自由なんてない。書類地獄だ。
沖「それはそうと土方さん、こんな所にあんなもん置かないでもらえやす?年頃の少女もいるってぇのに。」
土「あんなもん?」
沖「ほらあれでさァ。」
土方さんは総悟が指差した方を見る。そこには、切り込みの入ったこんにゃくがあった。
土「俺じゃねぇよ!!!」
沖「葵、しばらくこの変態野郎には近づくな。」
「うん。」
土「誰が変態だ!つーかお前また余計な知識吹き込みやがったな!変なこと教えるなっていつも言ってるだろうが!!!」
沖「必要な知識でさァ。」
土「うるせぇ!もう寝ろ悪ガキ二人組!!」
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パピポ - 3人の絡みが見れた!!!最高です!!ありがとうございました!!! (2020年10月19日 22時) (レス) id: e8120e490b (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - ペンペン草さん» コメントありがとうございます!そんなこと言っていただけて感激です!!すごく励みになります!これからも頑張りますので何卒よろしくお願いいたします!!! (2020年5月17日 23時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
ペンペン草 - やばいです!!絵、お上手でお話も最高です!!! (2020年5月16日 14時) (レス) id: 97f71150c2 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 紅蝶さん» 本当ですか!?嬉しいお言葉ありがとうございます(≧∀≦)その言葉をバネにこれからも頑張りたいと思います!!! (2017年9月22日 20時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
紅蝶 - 面白過ぎです (2017年9月22日 19時) (レス) id: 306794bfc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナナ | 作成日時:2017年5月7日 14時