【銀魂】真選組の小娘ちゃん ３

第91訓 毒キノコには気をつけろ ページ3

サ「僕、家出して来たんです。家を継ぐのが嫌で。」

「家出？」

家を継ぐのが嫌、だから家出した。まあよくある話だ。

サン・ゾクゥさんは、海を眺めながらこう続けた。


サ「僕、自由になりたかったんです。自分の人生は自分で決めたかった。レールの引かれた人生なんかじゃなくて。」

「家は、なんのお仕事を？」


そう質問したら、少し間を空けて、サン・ゾクゥさんはうつむきながらこう言った。









サ「キノコ栽培です。」

銀「は？」




サン・ゾクゥさんの家出の原因はこう。家がキノコを栽培していて、自分はそれの後継ぎにさせられる予定だったが、キノコをひたすら栽培し続ける人生なんて嫌なので、家出した、と。まあ、嫌だよね。ただひたすらキノコ栽培し続ける人生なんて。




サ「しかも、毒キノコも混ざってて。」

「それ普通にヤバくね？」

サ「ケツササールなんて物騒なキノコまで栽培し始めて。」

銀「俺のケツがあんな目にあったのってお前んとこのせいじゃねーか！！！」





今にも殴りかかりそうな旦那をなんとかなだめて話の続きを待つ。


サ「でも、家出して来たはいいけど、毎日大変で。自給自足の生活だし。」

「何で家出先が山なんですか？」

サ「昔から山賊に憧れてて、なんかカッコよくないですか？自由な感じで。」

桂「それなら山賊より海賊の方が自由な気がするが。」

「広いし。」

サ「僕、泳げなくて。」

「あー。」




話し終わると、また海の方をボーっと眺めるサン・ゾクゥさん。なんかちょっと悲しそう。やっぱり寂しいのかな？



何もかけてあげられる言葉が見つからなくて、どうしようかと思っていたその時、向こうから声が聞こえた。









？「あんた〜。こんなとこで何しとるん！」


声のする方を見ると、一人のおばさんがこっちに向かって叫びながら走って来る。




サ「か、母ちゃん！？」






え、母ちゃん？

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