第99訓 ずる賢く生きろ ページ13
ヴーーー ヴーーー
突如鳴った携帯のバイブ音。あ、これ出ちゃダメなやつだ。絶対出ちゃダメなやつだ。
なぜなら、多分かけてきたのは、鬼だから。
沖「土方かィ？」
「いえす。」
沖「チっ。」
私は今格闘中。どうしよう。出たくない。出たくはないが、無視し続けたらきっと帰ってから恐ろしい目にあう。けどやっぱ出たくない。
悩みに悩んでいると、諦めたのか、携帯が切れた。
沖「多分またかかってくるぜィ。」
「だよね。」
いっそのこと携帯をぶっ壊してやろうか。などとバカなことを考えていると、またバイブ音が。
「山崎？」
次は土方さんではなく山崎から。なぜ山崎？と思ったが、何かあったのかと思い、とりあえず出てみようと携帯を開いたその時。
「待ちなせぇ。」と、総悟に腕を掴まれた。
どうしたのかと一瞬思ったが、すぐに総悟の考えてることが分かった。
「まさか、本人が出るとは限らない、とでも？」
沖「そうゆうことでィ。」
確かにそうだと思い迷ったが、別に山崎が私に電話してくるのは珍しいことではないので、出てみようかな、なんて思ったりした。
恐る恐るボタンを押す。そして恐る恐る携帯を耳に当てると、そこから聞こえてきたのは、
土「何で出ねぇんだ。」
「さよなら。」
土「切るんじゃねえ！」
「ずるいですよ山崎の携帯借りるなんて。」
なんともドスの効いた聞き慣れた声。声からして、やはり怒っている。
土「てめーら絶対サボってるだろ。」
「何言ってるんです？言い掛かりはよして下さい。」
沖「死ね。」
土「誰が死ぬか！！！」
土方さんが叫ぶので耳が痛くなる。携帯を一旦耳から離してまた近づけると、大きなため息が聞こえた。
土「それより、山崎に捜査させててようやく情報が入ってな。これから鬼兵隊が港に少しの間船を止めるらしい。取引かなんかだろう。お前らすぐに向かえ。俺達も急いで行く。」
「だって。どうする？」
沖「面倒くさいから却下。」
「だそうです。」
土「んなもん通用するか！！！いいからさっさと行ってこい！」
あ、切られた。たく何なんだよ。勝手にかけてきて勝手に切って。その上港に行けだなんて、私達はとてつもなく忙しいってのに。
「ねぇどーしよ。」
そう言って総悟の方を向くと、重たい腰を上げ、面倒くさそうに歩き出した。
一応行くみたいだ。私も総悟の後を追った。
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パピポ - 3人の絡みが見れた！！！最高です！！ありがとうございました！！！ (2020年10月19日 22時) (
レス) id: e8120e490b (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - ペンペン草さん» コメントありがとうございます！そんなこと言っていただけて感激です！！すごく励みになります！これからも頑張りますので何卒よろしくお願いいたします！！！ (2020年5月17日 23時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
ペンペン草 - やばいです!!絵、お上手でお話も最高です!!! (2020年5月16日 14時) (レス) id: 97f71150c2 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 紅蝶さん» 本当ですか！？嬉しいお言葉ありがとうございます(≧∀≦)その言葉をバネにこれからも頑張りたいと思います！！！ (2017年9月22日 20時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
紅蝶 - 面白過ぎです (2017年9月22日 19時) (レス) id: 306794bfc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナ | 作成日時：2017年5月7日 14時
