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不安になった俺は猛ダッシュでトイレに行き、パンツを脱いで恐る恐る「禁忌の場所」に手を伸ばした。一度も経験がないはずのそこは、中指をするりと飲み込む。怖くなって指を引き抜くと、ぬちゃりと白濁が付いてきた。俺の処女ぉぉぉ！！！
「うわわああぁぁ！！」
驚いて自分で自分の足を踏んづけてしまい、そのまま便座にはまり込んでしまった。トイレの水に触れることがなかったのは、不幸中の幸いだったが。
「どうしたん！？」
ドタバタと間抜けな音を立てて、大先生が駆け寄ってくるのが聞こえた。やばい、この恥ずかしい体勢を見られたら一生笑われる。今まで大先生を笑い者にした仕返しとして、メンバーに拡散されることも確実だろう。きっとそれは瞬く間に我々だ内に広まるはず。挙げ句の果てには、コネシマによって視聴者にまで伝わるかもしれない。
「絶対開けるなよ大先生！開けたら殺す！開けたら殺す！末代まで呪う！！まあお前が末代やけどな！」
「ちょ、何があったん？」
「何もない！大丈夫やから！」
扉を開けようとする大先生を必死で止め、なんとか便座から抜け出そうと試みる。こういうのは焦ると良くない。慎重に腰を浮かせて便器から抜け出す。ふぅ、とほっと一息つき、トイレットペーパーで手を拭いた。すると、何事もなかったことに安心したらしい大先生は、再び俺を煽り出した。
「どう？昨日の残ってたやろ？お前が『中に出してぇ〜』なんて言うからやで」
「そんなこと言うわけ……」
「あるねんなー、これが」
大先生がふふふと笑った。くそ、自分が優位に立った瞬間、逆立場的アドバンテージを捨ててくるんやから、こいつは。
「どうせ信じとうないやろな、と思ったからスマホに録音しといた」
「は？」
「再生するわ」
「おい、やめ……」
急いでトイレから出て大先生に飛びつく。その手からスマホを取り上げようとするが。
『んっああっだいせんせぇ、すき』
『はあ、きもちぃ……あっ、んんっ、中に出してぇ〜』
到底自分のものとは思えない、いや信じたくない喘ぎ声が再生された。赤面したのがわかった。取り敢えずにやにやしている大先生を、最大限の力を込めてぶん殴る。大先生は痛っ！と叫びながら吹っ飛んで行った。
「くっそ……」
録音を消そうとするが、スマホの機種が俺と違うせいでなかなか消せない。それどころか、焦ったせいでさらに音量が大きくなり、耳がカッと熱くなるのを感じた。
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作者名：七草 | 作成日時：2019年6月9日 10時
