問６ ページ7
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いつも通り騒がしい教室の戸を開け、彼女は自らの席へ足を進める。
「ふぅ……」
バッグを机に置き、綾戸はくたびれた様に一息ついた。
「あらAちゃん。おはよう」
「おはようございます、妙ちゃん」
振り向くと、後ろの席の志村妙が微笑んでいた。椅子に掛けた状態で体を横向きにして、綾戸は彼女の方を見遣りながらバッグから教科書を取り出していく。
「今朝は大変だったわねぇ。朝から行列に並ぶ羽目になっちゃって」
「まぁ。でも、一番大変なのは風紀委員でしょうね。普段は締まらない彼等ですけど、今回ばかりは頑張って欲しいです」
「ふふ、そうね。ゴリラなんてこういう場面で活躍しないと存在価値分からないものね」
「いやぁ、ほら、でも、近藤くんだって体育祭では活躍してましたよね」
友人のブラックジョーク(？)に苦笑いしつつ、膝に置いたバッグからペンケースを取り出す綾戸。その様子を見ていたお妙が「そうそう、」と人差し指を立てる。
「Aちゃんは検査、大丈夫だったの？Aちゃんに限ってコカインが見つかるようなことはないと思うけど…」
「はい、大丈夫でしたよ。妙ちゃんは…」
「何も没収されなかったわ。ただ、山崎さんの列に並んだら他の列の担当のゴリラから求愛コールされたのが鬱陶しかったかしら」
「ああ……」
だからセーラー服に返り血ついてるんですね、と今更ながら納得しつつ、綾戸は代り映えない日常に浸っていた。
その水面下で起こっていた事件の存在も知らずに――――
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キサク(プロフ) - stereogirlさん» stereogirlさん、またお会いできて光栄です！苦心しましたが、喜んで頂けたならよかった！綾戸は元々ちょっと面倒臭い子ですので、付き合って初めて発覚する一面ですね（笑）私も、この二人はまたいつか書けたらいいなぁと思っています。ご愛読ありがとうございました！ (2020年5月18日 20時) (
レス) id: 8572571c50 (このIDを非表示/違反報告)
stereogirl(プロフ) - わーい、後日談ありがとうございます！一致後の夢主、ちょっと可愛くなりましたね！笑。また二人の進路にお会いできたら嬉しいです。 (2020年5月18日 20時) (レス) id: ebd32c96af (このIDを非表示/違反報告)
キサク(プロフ) - stereogirlさん» コメントありがとうございます！そうですね、まだ六個程話の空き枠があるので、是非書いてみようと思います！少しでも面白いと思って頂けたなら幸いです、改めてありがとうございました！ (2020年5月7日 7時) (レス) id: 8572571c50 (このIDを非表示/違反報告)
stereogirl(プロフ) - 面白かったです！可能なら、利害が一致した二人の今後も読みたいなぁ、と思います！ (2020年5月7日 2時) (レス) id: ebd32c96af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キリコ | 作成日時：2020年3月31日 12時
