めげないしょげない諦めない何があっても泣いちゃダメ15 ページ15
「やっと着いた…」
ここが京都校…長い道のりだった…
『あんたら、遅いわよ』
この独特な女王感溢れる言い方は!
真希さんの妹さんの真依さんではありませんか!
『で?手土産は?まさか無いとか言わないでしょうね?』
『しゃけ…』
未だに暗い雰囲気の狗巻先輩が紙袋を差し出した。
いつの間に買ってたんすか。先輩流石っすね!私なんか今全力で冷や汗出たって言うのに!
脳内辞書に 手土産大事 をインプットすると、真依さんはフンと鼻を鳴らして、着いてこいと私達を先導し始めた。
真依さん曰く少々距離があるらしい。途中でくたばらないように気をつけろ。と
石畳の坂を上がって苔むした石段を上がって竹林を抜け…と、和の雰囲気を堪能しながらしばらく歩いていると、先導していた真依さんが隣に来て聞いてきた。
『狗巻棘…だったかしら。彼落ち込んでる様に見えるのだけれど何かあったの?』
ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッ!それはなるべく聞かれたくなかったです。
そっと後方の狗巻先輩を見ると意外と遠くを歩いていてびっくりした。
「あー、非常に言い難いんですけども…実はかくかくしかじかで…私、今相手がどれだけ自分の事を恋愛的に好きかって事と、相手が今までに何回…その、私を思いながら…致したかっていうのが数値として見える呪いにかかっているんですよ」
言った瞬間ちょっと後悔した。言葉にした事で今私がどんな状況にあるのかが脳内でかなりしっかりと整理されてしまったのだ。
すると真依さんは面白そうなものを見つけたような目をして笑った。
『じゃあ私のは見える?』
「はい。おもくそ見えます。」
好感度は
〈10〉
回数は
〈0〉
『それでその変なグラサンしてんのね。』
大正解です真依さん。
『まさかとは思うけど極力見ないようにしてる訳?』
「はい。その方が私も向こうもダメージ受けないので」
そうだ。そのせいで今狗巻先輩が全力ダウンしているのだ。これは見ない方がいい。
『でもせっかくそんな楽しい事になっているのなら楽しまないと損じゃない?』
損じゃ無いです。見えた方が損です。もう一度言います。見てください狗巻先輩を。あんな顔した狗巻先輩今まで見た事ないっすよ。
「楽しむなんて無理ですね。」
『どうして?』
真依さんが純粋な瞳で聞いてきた。あ待ってこの人全然純粋な瞳じゃ無かったわ。
『見たくないからなんて理由にならないわよ。あの人がその人が自分で抜いてるかもって思うからそうなるの。』
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善良(ぜんら)(プロフ) - 続編公開しました (2022年5月14日 18時) (レス) id: 130d797b81 (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅 - 続編のパスワード教えて貰えませんか? (2022年3月21日 16時) (レス) id: f998eec890 (このIDを非表示/違反報告)
友希那(すぐるっちの恋人) - 続編パスワード教えてくれませんか? (2022年1月31日 22時) (レス) @page27 id: 63dcc81372 (このIDを非表示/違反報告)
nana(プロフ) - すみません、続編のパスワード教えて貰えませんか、? (2022年1月28日 20時) (レス) @page27 id: 7f38ffe42c (このIDを非表示/違反報告)
たぬ(プロフ) - まだ更新しておりますか? (2022年1月2日 22時) (レス) id: cfba35088c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:木の木 | 作成日時:2021年3月25日 16時