私はもう必要ないんだ

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コンコンッ

弥衣「母さん？俺、弥衣だけど」

美和「どーぞ」

弥衣「失礼しまーす」

美和「久しぶりね。弥衣」

弥衣「うん。久しぶり。母さん」

美和「やっぱりそのドレス似合ってるわ。買ってよかった」

弥衣「…母さんがそう言うなら着てきて正解だったかな」

美和「ｸｽｯ あなた、弥衣のお友達？」

高「はいっ！高尾和成でっす」

和成ってどこに行ってもチャラいんだな

美和「そう。いつもお世話になってます。私は弥衣の母親の朝日奈美和です」

高「いえ、弥衣から話はちょくちょく聞いてます。結婚式の事も、弥衣が教えてくれたので」

弥衣「いや、前もって言っとかないと駄目かと思っただけ」

先輩達にも迷惑かかるし

美和「何にせよいい友達持ったわね。弥衣。これなら母さんも安心だわ」

弥衣「……母さんこそ。今日は来てよかった。呼んでくれてありがとう」

美和「いいのよ。家族なんだから当たり前でしょ」

こんなところで聞くのはおかしいかな？

弥衣「だよね……ねぇ、母さん」

美和「何？」

弥衣「……俺って生まれてきて、生きててよかった？」

高「!!」

美和「！何言ってるの。当たり前じゃない。私は弥衣を産んでよかったし生きててくれてよかったと思ってるわ」

弥衣「だったらよかった。俺、母さんから必要とされなくなったら嫌だなって思ってたから。ちょっとホッとした」

美和「弥衣、誰に何を言われたの？」

弥衣「いや、特に、何も」

さすがに兄弟とは言えない

美和「弥衣？母さんに隠し事なんて水臭いわね。いいのよ。何を聞いても怒らないから。まぁ、話の内容によるけど」

母さん、笑顔が怖いです

高「俺も気になる！」

和成、いらないところで母さんに加勢しないで

弥衣「実は椿兄さんに…」

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