足癖が悪い少女の行先は梵天でした3

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竜胆さんと一緒にケーキにクリームを塗り、中に切った果物を並べる

その上からもう半分のスポンジを乗せて再びクリームを塗る

1度教えてもらったので今度は1人でしてみる

1人でやってみて思う。
竜胆さん、マジですげぇ…

どんなに頑張っても竜胆さんみたいなクオリティにはならない

鶴蝶「藍子は飲み込み早いな」

藍子「ありがとうございます…」

竜胆「大丈夫だ、しくってるところは飾り付けで何とかする」

やっぱりしくってるんじゃん

竜胆さんがケーキの飾り付けをしてるのを見ながら私は残った果物をマイキーさんの口に運ぶ

藍子「美味しいですか？」

マイキー「ん、んまい」

この光景を三途さんが見たら発狂しそうだよな…
黙っていよう

竜胆「できたぞ」

クリームの絞り方も、果物の盛り方も飾り付けの仕方もオシャレだ

藍子「前世はパティシエですか？」

竜胆「覚えてねぇよ」

そりゃそうか

鶴蝶「藍子、誕生日のプレート書いてくれ」

藍子「な、なんて書きましょうか…」

鶴蝶「普通に誕生日おめでとうでいいと思うぞ」

そう言われて震える手で文字を書く

竜胆「ぶはっ…！字ガタガタじゃねぇか！」

藍子「わ、笑わないでください！てか、竜胆さんの技術でどうにか加工できませんか？」

竜胆「いいじゃねぇか！このまま乗せようぜ」

いや、そのプレート場違い感半端なくない？

綺麗なケーキの上にガタガタの字が書いてあるプレートだぜ？
プレートもオシャレにしろよって話になるじゃんよ

鶴蝶「まぁまぁ。ほら、次の作業するぞ」

鶴蝶さんにそう言われ、私は渋々料理に取り掛かった

私はお金持ちの誕生日の祝い方など知らない

だけど、誰もが喜ぶご馳走は知ってる

望月「なんですき焼きなんだ？」

藍子「テンション上がるじゃないですか！ご馳走と言っても過言じゃない！」

竜胆「確かにテンション上がるけどよ、寿司とかフレンチの方が良くね？」

藍子「寿司を握る技術なんかないんですよ。てか、フレンチって何が出てくるんですか？」

庶民、オシャレなフレンチなんて知らない

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