自称疫病神ちゃん

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御幸side

寮に帰って来たのはいいが…どうしたものか

俺、最近どうかしてる気がする

前まで藍子が好きだった

何年もずっと藍子が好きで…

倉持にも宣戦布告した

そのはずなのに、今はめちゃくちゃ奏良が気になってる気がする

俺、もしかしたら軽い男…なのか？

こんな簡単に藍子への恋心を他の子に向いちゃっていいわけ？

いや、でもまだ好きって決まったわけじゃないし、藍子の友達だし、最近関わるようになったから人として気になってるってことも…

御幸「なんで自分に言い訳してんだ…」

好きか嫌いかって言われたら好きな方だと思う

御幸「あぁぁ！意味わかんねぇ！」

なんなんだよ、これ…

倉持「何一人で騒いでんだよ、御幸」

御幸「うわぁ！く、倉持か…びっくりした…」

倉持「なんだってなんだよ！というか、なんか悩みか？」

いや、鋭すぎねぇ？

でも…コイツになら話してもいいか

御幸「お前から見て、奏良と藍子の違いって何？」

倉持「は？何言ってんだ？藍子は俺の彼女で、谷津重はクラスメイトっつーか、友達？それがどうかしたのか？」

ほら、今までだったら藍子が倉持の彼女ってだけで胸が痛かった

なのに今は全然なんともない

むしろ、ホッとしてる

御幸「なぁ、倉持、もし、もしも俺が奏良が好きだって言ったら、どうする？というか、どう思う？」

我ながらなんて酷い質問だろう

この間宣戦布告したばかりなのに…

倉持「あ？」

呆れてるよな…

そりゃそうだよな

藍子への恋心が忘れられねぇとか言っときながら別の子だもんな

御幸「悪ぃ、倉持…今の会話、忘れ…」

倉持「なんでだよ。いいじゃねぇか、別に。谷津重が好きなんだろ？」

あ、あっさりだなぁ

もっと罵倒されるかと思った…

御幸「う、うん…多分？」

倉持「ヒャハハハハ！多分ってなんだよ！でも、ほんとに藍子のことはいいのかよ？」

御幸「…倉持と藍子が一緒にいるところ見ても何も思わないんだよ。前だったら嫌で仕方なかったのにさ…

はぁ、俺、こんな簡単なヤツでいいのかなぁ」

我ながらショックだ

倉持「ヒャハハ！いいじゃねぇか、簡単でよ。で、いつ告白するんだ？」

御幸「は？告白？」

倉持「え？しねぇのかよ」

御幸「いや、あの、それは…」

てか、いきなりそんなこと言われても心の準備ができてない

御幸「…俺、思ったよりポンコツかもしれない」

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