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33話 ページ36

船に乗ろうと足を踏み入れると、


カチャリ。


老人の頭の後ろから銃を突きつけられていた。

?「あらあら、大事な部下を放って自分だけ逃げ出そうなんて……随分といい度胸ね」


恐る恐る振り返るとそこにいたのは老人に銃を向けているリンネだった。


?「だ、誰だ貴様は!?」

老人の問いにリンネは答える。


リンネ「溝の中を這いずり回るしか脳のないネズミに名を名乗るなんてしないわよ」


?「ひぃっ!!」


リンネの殺気に怯えたのか老人は焦り出す。リンネは老人が持っているスーツケースを見て話しかける。


リンネ「ねえ、おじいさん。悪いことはしないからそのスーツケース……渡してくれないかしら?」


リンネの言葉に老人はスーツケースを抱きしめながら大声を出す。


?「わ、わたすものか!!これはワシの願いが叶う唯一のものじゃ!」


リンネ「あらそう………」


リンネが諦めた様子を見て老人は再び船の中に入ろうとする。すると


リンネ「それじゃあ……死んでもらおうかしら」


バァン!!


そう言ったと同時に男の頭に風穴を開けた。そしてそのまま老人は倒れる。


リンネは老人が持っていたスーツケースを取り、中を確認する。


確認した後、後ろを振り返らずに話しかけた。


リンネ「そこにいるのは分かってるから出てきなさい」


するとリンネの後ろに現れたのは怪盗キッドだった。

快斗「…お前がやったのか?」


キッドの問いにリンネは振り返り答える。


リンネ「だとしたらどうなの?」


その言葉を聞いて快斗は目を見開き、声をあげた。

快斗「人の命を奪ってまでするものじゃないだろ!!!」


リンネ「それがマフィアのやりかたよ」


リンネの言葉に快斗は驚く。リンネはそのまま続ける。


リンネ「マフィアは警察と真逆な組織。悪しき者を捕まえるのが警察のやり方なら、マフィアは悪しき者を殺す、そう言うことなの」


リンネの正論に快斗は押し黙る。それはそうだ裏社会を知らない快斗が言っていいものじゃない。
そして


快斗「……分かった、それがあんたらのやり方なら仕方ねえ。」


リンネ「そう、じゃあ早く行きなさい。今回は何もしないから安心して。けど……」


リンネは快斗に近づき胸ぐらを掴んだ。


リンネ「………二度はないと思え」



そう言って姿を消した。快斗も老人を一目見て姿を消したのだった。

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al8056(プロフ) - レビィではなくレヴィですよ! (2019年12月22日 5時) (レス) id: 1ee8009000 (このIDを非表示/違反報告)
もっさん(プロフ) - ルナさん» ご指摘ありがとうございます!たった今直しました! (2018年4月21日 7時) (レス) id: b8e548f9f4 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 並盛のとこ、未だに“並森”になってます。あと、匣を開ける時は“開口”ではなく“開匣”です。 (2018年4月21日 0時) (レス) id: 9b1390adf3 (このIDを非表示/違反報告)
もっさん(プロフ) - たった今直しました!ありがとうございます!!! (2018年3月8日 18時) (レス) id: b8e548f9f4 (このIDを非表示/違反報告)
プリン - はじめまして!8話の並盛が並森になっていますよ!!!! (2018年3月8日 17時) (レス) id: c6512129c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もっさん | 作成日時:2017年5月4日 17時

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