【文スト】前職？マフィアだけど何か。

16、酒ノ為 ページ18

『あーらま、銀ちゃんもたっちーも気絶してる…黒蜥蜴総出でこのザマか……

まあいいや、最後に教えて下さい。此処を襲撃させたのは、龍坊の部下の樋口って人ですか？』

広「…何もかもお見通し…とゆうことか…」

『中り、か。ありがとうございます。では、失礼』


そう云って広津さんの傍から離れる。

窓から投げ捨てなかったのは、ほら、もう既に死にかけの御老人(広津さん)をさらに痛めつけるような趣味ないし？

…重たいものを運びたくないし(本音)。




『……ところで国木田。何故敦はあんな顔をしているんだ？』

突っ立って、汗をダラダラとかいている敦。なんか顔が死んでる。

国「敦に失礼だろ。元からあんな顔だ」

『そんな話してんじゃねえよ』

江「国木田くーん。僕そろそろ"名探偵"の仕事に行かないと」

国「名探偵？ああ。例の殺人事件の応援ですか」

江「そう。警察がね、世界最高の能力を持つこの名探偵、乱歩さんの助言が欲しいって泣きついてきてさ」

『御行儀が悪いですよ乱歩さん。机は立つところではありません』

国「(乱歩さんに正論…)」

江「ニコチン不足だからって僕に当たらないで欲しいなぁ」

ｽﾀｯ

そう云いながらも机から降りてくれる辺り、乱歩さんはここにいる誰よりも素直な大人だと思う。

国「こいつに手伝わせます」

こいつ、と指すのは敦の事。

国「おい、呆けてないで準備しろ。仕事は山積みだ。太宰も探して連れてけ。どうせ其の辺の川を流れてる」


中「は……はは」


『え？何で敦泣いてんの？』

中「泣いてません」

『なんだ、泣いてないの』

中「泣いてません」

『泣いてんの？』

中「泣いてます！」


・



・


乱歩さんと敦が殺人事件の謎解きに向かった後、私は事務所で片付けを続けていた。

『あいつらこんなに事務所ボロボロにしよって……』

国「何時ものことだが、迷惑きまわりない」

『あー、これまた発注しなきゃ…』

国「俺は下の階の人達に説明してくる。悪いが、破損した物の調達を頼む」

『はいはーい』

お酒の為に頑張りますー

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