【文スト】前職？マフィアだけど何か。

15、動キ出ス歯車 ページ17

翌朝。


ﾋﾟﾛﾘﾝﾘﾝ♪ﾋﾟﾛﾘﾝﾘﾝ♪ﾋﾟﾛﾘﾝﾘﾝ♪ﾋﾟﾛﾘ(ﾌﾞﾁｯ


『んぅ……誰だ…私の快眠を邪魔する奴は…』


電話をとり、番号を確認する。

『……国木田ァ？』

ﾋﾟｯ

『私の睡眠を邪魔してまでやらないといけない重要な仕事でも入ったか？ん？』

−−国「あ、いや、そこまでではないが…」

私の気迫に押されてか、詰まりながら話す国木田。

『なら電話してくんな』

−−国「人手が足りんのだ！事務所が襲撃されてな」

『襲撃とか何時もの事だろ』

−−国「腹立たしい事だが被害が大きくてな。お前にも来てもらいたい」

『え〜〜〜〜〜……酒奢ってくれるなら良いよ』

−−国「なッ……はぁぁぁ。分かった、良いだろう、其の代わり今すぐ来い」

『はいはい』

ﾌﾞﾁｯ


今すぐ、かぁ。なら今日は洋服だな。



・




・




『………』

外から見ても分かる襲撃の跡。
全ての窓に罅(ﾋﾋﾞ)が入っており、これも全部新しい物に変えなければならないと考えると、一気に気分が下がる。

『なんだろう、最近急激に面倒事が増えた……』

今日は１本も煙草を吸ってない。
完全なるニコチン不足。

自然と溜息が出た。


昇降機(ｴﾚﾍﾞｰﾀｰ)で、事務所のある階まで行き、扉を開ける。

ｶﾞﾁｬ

『おはよー』

そしていつも通り返ってくる"おはようございます"という挨拶。
いつもと違うのは、皆が忙しなく動いているという事と、事務所が荒れている事だろうか。

『ん？』

そして至る所に散らばる黒スーツの男達に気付く。

『………これ……』

"黒蜥蜴"じゃん。

宮「あ、藤原さんおはようございます！」

黒蜥蜴の構成員を投げ落としながら挨拶をくれた賢治。

『おはよ。機関銃(ﾏｼﾝｶﾞﾝ)の扱いには気を付けてね』

宮「はい！」

国「A！来たか、仕事は山積みだ。約束通りきっちり働いて貰うからな」

『お前の報酬(酒代)分はきっちり働かせて貰うさ』

片方の口角を上げ、

"働いて欲しければ高い酒を奢れ"

と云う意味の脅しをかける。

国木田の顔が蒼白になったが、敢えて知らん振り。




私は国木田の傍で倒れていた、他の黒スーツとは違う雰囲気を放つ人に話しかけた。

『お久しゅう御座います、広津さん』

しゃがみ込んで、態と、ﾆｺｯと効果音がつきそうな笑顔で話しかける。

＿＿広津さん。黒蜥蜴の百人長。

マフィアの古株だ

広「……藤原君か…君まで此処に居たとは…」

『無様なやられようですねェ』

そう云って鼻で笑う

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