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鳴side


このまま、Aが幸せになればいい。

自分の幸せよりも、誰かの幸せを願うなんてこと、こんな俺でもできるんだね。

絶対自分の幸せ選ぶと思ってた。



…でも、Aだから。

Aだから俺、変われたんだよなー。




だって俺、悔しいけど、

人は恋すると可愛くなるって言うじゃん。


恋してるAが1番好き。
その恋はたとえ俺へのものじゃなくても、Aが1番輝いてた。


…一也に恋してるAが1番好きなだよ俺。




矛盾してるよなー





このままAが一也のものになればいい。


…でも、俺は忘れてたんだ。
Aはそれじゃ終わらないやつだって。



A「人の恋ばっか応援して、鳴は優しいよね、ホント。」


Aは立ち上がって、どこかへ歩き始めた。

途中で止まって、こんなことを言った。




A「知ってたよ、鳴の好きな人」


鳴「えっ!?」


A「ありがと((微笑」



暗闇の中でも、微笑んだのがわかった。




鳴「知ってたのかよ……」


俺がAのことを知っているように、あいつも俺のこと知ってたんだね。




鳴「泣かせたら許さないからね、一也」


俺の呟きは夜の闇に吸い込まれた。

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作者名:ふー | 作成日時:2018年7月25日 7時

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