お兄ちゃんはあげません。【降谷零】

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降谷side



ご飯食べ終わったら読んでね、と言われたのでAが風呂に入っている間に手紙を広げた。

可愛い、桜柄の便箋だった。








"お兄ちゃんへ







お兄ちゃんはいつもAにご飯を作ってくれたり、学校の送り迎えをしてくれたり、優しいお兄ちゃんです。だけど、お仕事が大変でお家にいない事がたくさんあって、Aはいつも寂しいです。


寂しいけど、お兄ちゃんが頑張ってるからAはいい子にして、お兄ちゃんがお仕事頑張れるように頑張ります。


だって、お兄ちゃんはAの自慢のお兄ちゃんだから！


みんなには内緒の公安警察。
Aにはお兄ちゃんが何のお仕事してるのかはわからないけど、きっとすごいお仕事だとAは思ってます。



Aね、コナンくんに聞いたんだ。
お兄ちゃんの恋人さんはこの国なんだね

だから結婚しないでいるんだよね！"







コナンくん…どうして言ったんだ。。
我ながら恥ずかしい。←







"Aはお兄ちゃんに結婚して欲しくないです。
だって、Aだけのお兄ちゃんでいて欲しいもん


あ、あとね
コナンくんが言ってたの。お兄ちゃんは日本を守るために頑張ってるんだよって

お兄ちゃんが日本を守るならAがお兄ちゃんを守るね！！



大きくなったらAはお兄ちゃんを守れるぐらい強くなって、お兄ちゃんみたいに公安警察になります！




ご飯もお洗濯も送り迎えもしてくれるお兄ちゃんが大好きです。



Aを育ててくれていてありがとう
これからもよろしくお願いします。









降谷A"








子どもが書いたものって心に響くよな…





あぁ、俺っていつの間にこんなに歳とったんだ？






Aの手紙を読んで、どこかくすぐったくて俺とあろうことが泣いていた。



「お兄ちゃんどうして泣いてるの…？」





「！…//あぁ、いや。なんでもないよ

A、大きくなったら俺を守ってくれるんだよな？」



「うん！！」



「大きくなるまでは俺が守るからな」









母さんが命懸けで産んだ小さな命。


母さんを守るために死んだ父さん。







7年前、父さんと母さんが例の組織に殺された。






この国を守るため…



2人が守った命を守るため…








今日も公安警察降谷零、組織のバーボン、安室透として俺は守るべきものを守るために生きている。






「お兄ちゃん！！彼女も結婚もだめだからね」









＿＿＿＿お兄ちゃんはあげません。【降谷零】fin.

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