番外編 バッドエンド ページ10
太宰に異能を無効化されたAは、何とかその場から逃げ出し、父親に向かって走り出していた。
着いたのはとあるビルの屋上。
「お父さん!!ねぇ、お父さんは私を愛してくれてるのではないの?」
フョードルは答えない。
彼女はフョードルの目を覗いた。光の失ったあの目。彼女は瞬時に理解した。
_あの時の父親は全て偽物だった。と、
_『勝手に愛されてるって勘違いして、馬鹿みたい。いつも言ってるのになぜ分からないの?異能しか見られていない所詮は化け物。』
「そっか。でもね。お父さん。私はお父さんの為なら命も捧げられるよ。だから、利用価値のある駒でいいから。私を捨てないで…」
「そうですねぇ。確かに貴方は駒としか思っておりません。でもあなたの異能は強い。」
「ッだったら!!」
「ですが、都合が変わりました。」
フョードルの白い手で彼女は押される。
そして世界が上っていった。否。彼女が落ちているのだ。
「(あぁ…でもお父さんの為なら)こんな死に方も悪くない。」
次第に彼女はそう錯覚していった。そして父親の手で殺されることに幸福と興奮を覚え彼女の顔は赤く染まっていた。
「お父さん。私は貴方を一生愛しております。」
「『悪霊の言葉』『貴方の傍に一生お仕えします。』」
『速報です。ホオズキ孤児院の孤児で行方不明になっていたAAさんが遺体で発見されました。遺体から軍警はビルから落ちたと考えられています。そして__』
ブチッという音とともに、ラジオは切れる。
フョードルは溜息をついた。彼女の異能を聞いてしまってから、毎日のように幻聴幻覚が見えるようになった。
それらは全て彼女のことに関してだった。
フョードルは利用価値のあるだけの鬱陶しい駒が死んでもスッキリとしないことに屈辱を覚えていた。
『一生お傍でお仕えします。お父様。』
「黙りなさい。」
_だがいつしかフョードルもこの幻覚幻聴が普通となり、彼女の言葉なしでは生きられなくなるだろう。
そうなるのはもっと先のお話。
バッドエンド『強制的共依存』
ーーー
なんか納得いかないですなー
バッドエンド何個も作ろうかな番外編だし
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シロクロ(プロフ) - 他のパターンもあったらぜひ見たいです!! (2021年9月16日 17時) (レス) id: e7729c81d6 (このIDを非表示/違反報告)
シロクロ(プロフ) - バッドエンドめっちゃ好きです! (2021年9月16日 17時) (レス) id: e7729c81d6 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 好きです……更新楽しみにしております!! (2021年9月15日 6時) (レス) id: c53e6fc030 (このIDを非表示/違反報告)
颯貴@東方&文スト大好き人間(プロフ) - お気に入り10評価当たり前ですけど入れました!!最高ですか??愚問でしたね((続きを楽しみにしております! (2021年9月15日 0時) (レス) id: 61e081417a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サクシャ | 作成日時:2021年9月13日 21時