5本目 ページ6
、
「ごめんね〜」と言って浅野さんは西田さんのいるコートに向かった。
どうやら西田くんにトスをあげるセッターという役割をしてくれるらしい。
密かに西田くんを止めてくれなかった浅野さんを恨みつつコートの真ん中に立つ。
「西田くん!!優しく打ってね!?」
「大丈夫!!ちゃんと撃つから!!」
「ちゃんとじゃなくていいの!!」
、
私は一体何をしているのだろうか。
たまたまぶつかった西田くんが,たまたま落としたパスポートを拾っただけなのに。
なぜ私は今コートに立っていて,筋肉ゴリラのスパイクを受けねばならんのだ。
そもそも男子のスパイクは時速何キロあるんだ。
本当に鼻血で済むのだろうか。
そして彼は思わぬ爆弾発言をかました。
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、
「大丈夫ー!!女の子がとれるって思ってないから!!」
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「は、？」
あーあ。
いるよね、男子はできるけど女子は出来ないってやつ。
現代の日本は男女平等とか言ってるけど所詮それは言葉だけで,決めつけられる。
未だに就職でも性別で落とされたというニュースも見るし,女性が家事をすることが当たり前だと思われている。
そういうの
本当嫌いです。
、
、
ズドンッ
私の真横を青と黄色が横切った。
「な!?バレーすげぇってなるだろ!?」
キラキラとした笑みでこちらを見る。
西田くんの隣にいる浅野さんは困ったように笑っていて,私の顔には笑みなんてないだろう。
もう思った以上に早かった。
それでも負けず嫌いの自分が呟く。
、
―――でも,見えたならとれるでしょ?
「…もう1本」
「あはは!了解!!」
嬉しそうに笑った西田くんは私に背を向ける。
そしてボールを浅野さんに向けて大きく投げた西田くんは翼が生えたかのように飛ぶ。
浅野さんが自身の頭の上でボールを放つ。
―――大丈夫,昔から目だけは良いって言われてきたんだから。
空中で大きく反った西田くんと目が合った。
…いや,目が合ったのではなく西田くんは私の少し右を見た。
足は自然に右へと動き,西田くんの瞳に私が映る。
西田くんは驚いた顔をするが,その時すでにボールは西田くんの手により振り落とされた。
、
バシッと鋭い音がする。
ボールは私の腕に落ち,また私の腕から宙を舞った。
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雪 - 43ページ42本目文章おかしいです (2019年11月17日 20時) (
レス) id: e28ee6ef13 (このIDを非表示/違反報告)
21子(プロフ) - 更新めちゃめちゃ楽しみにしてます！！ (2019年11月14日 21時) (レス) id: fe40dbd9a4 (このIDを非表示/違反報告)
リタ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2019年11月13日 16時) (レス) id: 46e4a96814 (このIDを非表示/違反報告)
わかな - 更新ばり楽しみです (2019年11月7日 23時) (レス) id: 5c2b6ff2d8 (このIDを非表示/違反報告)
ひかるん(プロフ) - コメント2回目です笑夢主のバレーがどう成長していくけ楽しみです！落ちも楽しみです…笑更新頑張ってください！ (2019年11月7日 22時) (レス) id: 1f4ce4e8e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海獅子
| 作成日時：2019年11月4日 17時
