その30 ページ33
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いつもよりるんるん気分で登庁した朝。
風見さんだけでなく他の上司や後輩まで、
私の顔を二度見していた。
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「何か良いことでもあったのか」、と聞いてくれた風見さん。
私は「はい!降谷には会えていませんけど。」と答えると笑って「そうか。」と言った。
全く良い上司を持ったものだ。
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そして今日は午前だけの登庁。
午後からは久しぶりの自由時間だった。
COSDOGに行ったり、G大阪のサッカー中継を見たり。
あー、比護選手かっこいいー!って感じで、
本当にダラダラした時間を過ごした。
まあ、何処か寂しい気がするのはきっとあのクソ彼氏がいないせいなんでしょうけど。
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「ぷはー!」
夕食が終わり風呂上がりのビール。
髪を乾かす前にゴクゴク飲み干す。
ビールを飲むたび反射神経のように出る声がおじさんぽくて笑えてくる。
もう少し女子らしくならないのか、私は。
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「あ。明日ゴミの日だ」
飲みかけのビールを机に置いて、ゴミ袋を手にとった。
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各部屋にある燃えるゴミを一つにまとめて縛る。
何故かいつもより少ないな、と思ったらアイツがいない分少ないのだろう。
変な所でもアイツのこと思い出すのか、と自分に呆れる。
明日の朝、忘れないように外に出しておこう。
タオルを首にかけ、家のドアを開け、ドアの近くにゴミ袋を置いた。
明日は仕事もあるし忘れることはないだろう、そう思い家の中に戻った。
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「A。」
ふと後ろから声をかけられた。
声だけで誰だかわかる。
ああ、この声は。
ゆっくり後ろを振り返る。
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「ただいま。」
降谷が笑顔で立っていた。
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何故か1年ぶりにあった感覚だ。
ずっと会いたかった。
昔から降谷を求めていたかのように。
たった2週間なのにとても長く感じた。
とても懐かしく、
この近くにいるコイツがとても愛おしい。
「…おかえり。遅すぎだこの野郎。」
「悪いな。」と微笑むクソ彼氏。
今日はいい夢が見られる気がした。
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ふゆーれい(プロフ) - ヤ るとかの意味調べたら「おっふ…」ってなったww←中1女子 (2022年7月27日 18時) (レス) id: 5fc4c4d6bd (このIDを非表示/違反報告)
恋 - 「その11」でポアロに行ったことないという描写がありましたが、物語冒頭でポアロに行ってませんでしたっけ? (2021年12月22日 3時) (レス) @page14 id: 9b11383033 (このIDを非表示/違反報告)
シェラ - 失礼します。公安部は警視庁ではなく警察庁ですよ〜 (2021年6月9日 18時) (レス) id: 55904390b6 (このIDを非表示/違反報告)
可愛いい予感 - 頑張れ (2020年1月13日 21時) (レス) id: e81acf9075 (このIDを非表示/違反報告)
壟薇 - クッションにあったソファ投げつけるんですか笑笑 (2019年10月13日 21時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
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