喧嘩ばかりの彼を嫉妬させたい。【安室透/降谷零】

その２８ ページ31

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「彼氏に甘やかして欲しい時ってどうするの」






「「……え？」」







そんな間抜けな声を出したのは蘭ちゃんと園子ちゃん。




何言ってんだこいつ、という目で私を見る。






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その顔をどうにかして来いと言い早く帰らせてくれた風見さんの為に、


早く降谷に会おうと思っていたところ偶然会った彼女たちを引っ張りポアロでお茶をする。





ポアロを選んだのもアイツに会えるかなっていう願いがあったりしたが、勿論いるわけがなかった。






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「…Aさん、何かあったんですか？」





心配そうに見つめる蘭ちゃん。




私は机に項垂れながら答える。







「もうアイツと1週間も会ってない」




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工藤新一とずっと離れている蘭ちゃんからしたら1週間なんてって思うだろうけど。








「彼氏と喧嘩ばっかりなんですよね？」




「…喧嘩してても好きな相手には会いたくなるよ」







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蘭ちゃん達に沢山愚痴を聞いて貰い、そのお礼に全て奢ったその夜。




今日こそはアイツに会うんだ。



と、意気込みソファで待機する。





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沢山文句言ってやるんだ。






電話くらいしろ、


ご飯食べているのか、


浮気していないか、




こう言ってやろう、と考えているうちに重くなる瞼。




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眠たくない。





眠たくない。





絶対寝ない。







コクコクと首が不安定になってきて、



ああもうやばい、って思った時。







ガチャリとドアが開いた音がした。








やっと帰ってきたか



遅いぞこの野郎





口に出そうと思った時は既に瞼が全て落ちた。





何か温もりに包まれた気がする。



なんだろう、そう思う前に私の意識は夢の中にいたのだった。







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