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その8 ページ10

















「はぁ…もうやばいかも。」








事を続けようとした男を2発殴り,気絶したところに手錠をかけた。




壁に背中を預け,しゃがみ込む。







先程,インカムで風見さんに「男を確保した」と連絡を入れたから,



そろそろ誰か来るだろう。







こんな姿見せたくない。




ボタンを留めようとも,クスリのせいで手が震えて止めにくい。






やっとの思いで下着が隠れる程度にはボタンを留められた。




舌打ちをして,立ち上がる。






壁に手を付けながら,やっとの思いで歩く。




















廊下に出ると安心感からか視界が揺らいだ。





もう本当にやばいかもしれない。






降谷のヤツ…。




早く助けに来てよ。








座り込み,膝に顔を埋めた。



















「…新野?」






ゆっくり顔を上げると,部下を引き連れた降谷がいた。





降谷は目を見開き,こちらに駆け寄る。






盛られたと気づかれたくなかったから,再び顔を埋めた。









「…標的はどうした。」





「…へ,部屋の中に…」








私がそう言うと,降谷の部下たちが部屋の中に入っていく。





「どうした」と降谷はしゃがみ私に聞いた。









こんな時だけ優しくしないでほしいな…。







体がどんどん熱くなる。



息が荒くなる。



視界も揺れ,頭もボーっとする。









ガッ





「うわっ」






降谷の手が私の顔を持ち上げる。




青い瞳と視線が絡まる。









「……盛られたのか」





「……」









無言を肯定と受け取った降谷は,舌打ちをして私を抱き上げた。





ごつごつした手が私のひざ下と背中に回る。


ふわりと,降谷の安心する匂い。





何時もなら,殴ってでも反抗するが今はそんな力もない。









「後処理は任せた。先に帰らせてもらう。」




部下にそう言った降谷は,駐車場へ走り出した。


















「病院は明日行け。今日はもうどこもやってないだろう。」





「……あの男,薬やってるなんて資料に書いてなかった。」






「…ああ。」





「…証拠抑えるのも遅すぎ。」









降谷は走りながら私を見た。




その悔しそうな目を私に向けた。









「……もっと早く助けに来てよ、ばか」






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ふゆーれい(プロフ) - ヤ るとかの意味調べたら「おっふ…」ってなったww←中1女子 (2022年7月27日 18時) (レス) id: 5fc4c4d6bd (このIDを非表示/違反報告)
- 「その11」でポアロに行ったことないという描写がありましたが、物語冒頭でポアロに行ってませんでしたっけ? (2021年12月22日 3時) (レス) @page14 id: 9b11383033 (このIDを非表示/違反報告)
シェラ - 失礼します。公安部は警視庁ではなく警察庁ですよ〜 (2021年6月9日 18時) (レス) id: 55904390b6 (このIDを非表示/違反報告)
可愛いい予感 - 頑張れ (2020年1月13日 21時) (レス) id: e81acf9075 (このIDを非表示/違反報告)
壟薇 - クッションにあったソファ投げつけるんですか笑笑 (2019年10月13日 21時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:海獅子 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年5月7日 14時

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