番外編と作者から ページ12
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番外編【あの降谷が猫になってしまった。】
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「………」
無言でこの状況に立ちすくむ。
私の目の前には,ベルモットから渡された猫がいる。
―――『試作品を飲んじゃったのよ。すぐ元に戻ると思うから』
そう言われたのが数分前。
「……お前は猫になってもベビーフェイスだね。」
そう言って,私の膝で丸くなる降谷を撫でた。
猫は嫌いじゃない。
むしろ可愛いから好き。
でも,やっぱりちゃんとした降谷に戻って欲しいな…なんて。
こんな広い部屋でも,喧嘩一つできる相手がいない。
つまんないじゃん。
「……あんたがいないとつまんないんだから…早く元に戻ってね」
おまじない代わりに,頭にキスを落とす。
って…何柄にでもないことやってんだろう……
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「…なに可愛いことやってるんだ。」
背後から声が聞こえた。
そこにはバーボン姿の降谷がいた。
心なしか顔が赤い彼は口元を手でおさえている。
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「……な,なんでこんな所にいるの…!?」
「俺が猫になるとか…それでよく公安が務まるな。」
ムカッとした私は,クッションにあったソファを投げつける。
あれ聞かれてたとかありえない……!!
恥ずかしさで死にそう……!
「だ,だって……!」
「で,なんだっけ?俺がいないとつまらないんだっけ?」
ニヤニヤする降谷。
今すぐコイツを殴ってやりたい。
結構本気で降谷にパンチする。
それをたやすく受け止める彼。
「くっそ……ってわっ!どこ連れてくの!?」
彼はそのままその手を掴み私をベッドへ連行した。
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・
翌朝。
「……腰痛いんだけど。」
ベッドの中で腰をさすりながらクソ彼氏に言った。
「ん?猫みたいにあんあん鳴いてたのはどこのどいつだ?」
ニヤニヤする彼に腹が立ち,一発殴ってやろうと手を出すと,
その手を受け止め,引っ張り…私の体は彼の腕の中。
「(ベルモットに頼んでみるのもいいもんだな…)」
降谷がそう思ってるなんて知らずに私は夢の中に潜ったのだった。
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順位1位と殿堂入りありがとうございます!
一日でここまで行くとは…感謝感激です…!
本当にありがとうございます!
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ふゆーれい(プロフ) - ヤ るとかの意味調べたら「おっふ…」ってなったww←中1女子 (2022年7月27日 18時) (レス) id: 5fc4c4d6bd (このIDを非表示/違反報告)
恋 - 「その11」でポアロに行ったことないという描写がありましたが、物語冒頭でポアロに行ってませんでしたっけ? (2021年12月22日 3時) (レス) @page14 id: 9b11383033 (このIDを非表示/違反報告)
シェラ - 失礼します。公安部は警視庁ではなく警察庁ですよ〜 (2021年6月9日 18時) (レス) id: 55904390b6 (このIDを非表示/違反報告)
可愛いい予感 - 頑張れ (2020年1月13日 21時) (レス) id: e81acf9075 (このIDを非表示/違反報告)
壟薇 - クッションにあったソファ投げつけるんですか笑笑 (2019年10月13日 21時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
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