かわりになれたら。【mfmf】

7.心の問題 ページ8

Aside


『お風呂いれてくるから待ってて』

蓮「うん」

家に帰宅するなり、すぐにお風呂場へと向かう

今日はこれだけやればいいもんな……

いつも遅く帰ってくると途中のスーパーで買って来たものとご飯を温めて、そっからお風呂いれて……

これをやるのが9時くらいだから、私が寝るのはいつも11時過ぎになる

最初、相川さんとお会いした時は見た目が派手だったので不安だった

でも浦田くんの友達だし、彼があそこまで信頼してるなら私も、と思ったわけだ


『お風呂沸いたよー』

蓮「うん、ありがと」

スーツを脱いで、明日のスケジュールを確認する

会社では迷惑かけっぱなし。

残業が他の人よりも少ない。泊りの仕事も無くしてもらっている

大学を中退した私にここまで良くしてもらえて本当に感謝している

だけど、辛いこともある

上司からセクハラはあるけどそれに耐えなければいけない

周りから「育児放棄してる」「男と遊んでる」って言われても我慢しなきゃならない

それも全部蓮を捨てたくないから。あの子をちゃんと育てたいから

今はまだ平気だけど、前よりかは体力的にきつくなってきている


蓮「母さーん、上がったよー」

『あ、ありがとう』

蓮「俺寝るからね、おやすみー」

いかんいかん、少し眠っていたようだ

今日電話が来た時、正直ヒヤッとした。

さすがに初めて会った人だったから蓮も少し抵抗があってもおかしくない

ま「その……及川さん遅くなってから夜ご飯作るの大変だと思うし、僕食べさせていいですか?」

予想外の言葉だった。

いつもだったら断っていたが、あの時は大変で帰ってからのことを思うとさすがに苦しくなったのでお願いしてしまった

仕事を終わらせ、彼の家へ向かうと優しい笑顔で迎えてくれた

蓮が相川さんにすごくなついていたので、人は見かけによらないなと失礼なことを考えてしまって反省してる

それ以上に、気遣ってくれたのが嬉しかった

コミュニケーションが苦手なようにも見えるけど、蓮のことをちゃんと見てくれて、その上私のことまで……


まだ10時か。何かテレビでも見ようっと

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