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「…俺、Aちゃんにとって頼りないかな?」
「…え?」
着替えをカバンに入れてる時に後ろから聞こえた、寂しそうな玉森くんの言葉。
咄嗟に振り返ると、ベッドに腰掛けてガックシと頭を下げて項垂れてる玉森くんがいた。
「…玉森くん…っ、」
「俺さ、まだ不安なんだよね。
Aちゃんが本当に俺のこと好きなのかなって…」
「………」
俯いてて顔が見えなくても、自分の髪をくしゃくしゃしながら苦しそうに笑ってるのは声を聞いてわかった。
いつもテレビの向こうでキラキラして輝いてる玉森くんが、そんな風に落ち込んでる姿を見たことがなかったから……
私のしょうもない小さな隠し事で不安にさせてることに胸が苦しくなる。
「あの…ごめんね…?
私、全然そんなつもりじゃなくて……」
玉森くんに歩み寄ると、ゆっくり隣に腰掛ける。
「…玉森くん……」
「…ごめん。
今の俺、ほんとダサいよね…!
Aちゃんのことになると余裕なくて……」
「そんなことないよ…!
玉森くんは全然ダサくない!
私がちゃんと話さなかったから…」
落ち込み丸まった背中を擦るように触れると、やっと顔を上げてくれた玉森くんと目が合った。
「…私の話、聞いてもらってもいい?」
「…うん。聞くよ。」
私の顔を見る玉森くんの表情はまだ不安そうで……
私は今日あったことを素直に話そうと心に決めて口を開く。
「…実は今日、ずっとお付き合いを保留にしてる人と会ってきたの。」
「……うん。それで?」
「お付き合いは断ってきた。」
「……そっか。」
「けど、友達ではいてほしいって言われて……それは断れなかった。
っ…良くないっていうのはわかってる…!
わかってたけど、それ以上に相手を傷付けるのが申し訳なくて……私には言えなかった…。」
玉森くんの顔を見るのが怖い。
こんな中途半端な八方美人……
彼女として最低だよね。
今度は私が玉森くんから視線を逸らして俯いた。
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珠美(プロフ) - りょうこさん» りょうこさん≫コメントありがとうございます!励みになります(^^)これからも頑張りますので、よろしくお願い致します! (2021年7月5日 13時) (レス) id: 6cd37f4262 (このIDを非表示/違反報告)
りょうこ(プロフ) - 更新ありがとうございます。いつも楽しみにしています! (2021年7月5日 12時) (レス) id: c2325c836d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:珠美 | 作成日時:2021年6月30日 23時