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「へぇ〜!玉森くんってB型なんだ!私もなの!」
「え?そうなの?意外!」
「何型に見える?」
「Aかなって」
「よく言われる!
全然几帳面じゃないけどね。
整理整頓とか苦手だし。」
「へぇ〜」
「玉森くん家が綺麗で羨ましいよ。うちとは正反対。」
「そう?
うちは物が少ないからじゃないかな。」
好きな食べ物から血液型の話になって、今日のAちゃんは俺にいろんな質問をしてくる。
いや、全然いいんだけどね。
俺も合わせてAちゃんのことを聞けるし。
「ねぇ、俺からも質問していい?」
「…うん。なーに?」
俺を真っ直ぐ見るAちゃんの目。
俺は一息置いてから、ゆっくり口を開いた。
「俺のこと、キスマイとして見てる?」
「えっ……?」
表情を変えず、眼孔だけを大きくして驚いてる。
今日のAちゃんなら答えてくれる気がした。
俺のこと、どう見てるのか。
出会ったあの時ではなく、今のAちゃんが、今の俺をどう思ってるのか。
「…っ、それは、」
「いいよ、正直に言って。」
「………」
少し視線を落として考えるAちゃん。
言いたいことはあるけど、言葉を選んでる様子で、唇を一瞬だけ力強くムッと結んだ。
そしてゆっくり開かれる。
「…前は、そうだったよ。
玉森くんのこと、ジャニーズとして、キスマイとして見てた。それしか知らなかったから……。」
「うん」
「でも、今は違うよ。
ちゃんと玉森くんのこと知りたくて。
私がCAとして見られるのが嫌なように、玉森くんも嫌だろうなって思うし。」
初めて話してくれた気がする、Aちゃんの気持ち。
いつも何かに覆われてて、探ろうとしても見つけられなくて。
今、やっと、少しだけ形が見えた。
「昨日の夜なかなか寝つけなくて、YouTubeでキスマイの動画見てたの。玉森くんのこと知りたくて。」
「え?」
驚いた。
Aちゃんが俺のことを…?
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珠美(プロフ) - りょうこさん» りょうこさん≫コメントありがとうございます!励みになります(^^)これからも頑張りますので、よろしくお願い致します! (2021年7月5日 13時) (レス) id: 6cd37f4262 (このIDを非表示/違反報告)
りょうこ(プロフ) - 更新ありがとうございます。いつも楽しみにしています! (2021年7月5日 12時) (レス) id: c2325c836d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:珠美 | 作成日時:2021年6月30日 23時