130. ページ30
.
「…っ、ん…////」
「…好きだよ、Aちゃん。」
重なった温かい唇をゆっくり離すと、至近距離で目を合わせたまま、玉森くんの言葉に鼓動が高まる。
「…緊張してる？」
「…っ、うん……」
だって私、こういう行為自体が久しぶりだし。
何なら前の彼氏とは付き合いが長すぎて、別れる前の最後の方とか全然シてなかったし。
それでもって4年以上ぶりの相手が玉森くんって、こんな贅沢かつ相手に失礼なことってあるのかなって。
玉森くんの相手になれるような技術も知識も経験もなければ、もちろんそんな体も持ち合わせてないし。
「…今日はやめとこうか？」
「へっ…？」
玉森くんからの想定外の言葉に声が裏返る。
やめとくって選択肢ありなの？
この流れで、ここまで来て、ストップしても、その、男性的には、大丈夫なの……？
「やっぱり無理矢理はしたくないし。
さっきの俺が言うのも、説得力ないかもしれないけど。」
「…たしかに。」
「だから、あれはごめんって……」
さっきまで緊張しつつもいい雰囲気だったのに、急に笑いが込み上げてお互いに顔を合わせて笑ってる。
優しく、怖くないように、私の手を握ってくれてる玉森くんの手。
今日初めて触れて、意外にも男らしい大きな手に密かに驚いてた。
「俺、今日は我慢するよ。」
「……」
「その代わり、次の時はアレ着てくれる？」
「アレ…？」
玉森くんの言葉でまた思い出す。
「っ…あれは！////」
「ふふっ、顔真っ赤。」
キャミソールと短パン。
やたらと玉森くんが気に入ってしまったらしい。
「…次は覚悟してね？」
「っ…////」
耳元の囁きに、心臓が痛いくらいにドキドキしてる。
次……
次はいつ……
頭の中ではそればかり。
「Aちゃん、来て」
先にベッドに横になった玉森くんが、布団をめくってポンポンッと誘ってくれる。
恥ずかしながらも、遠慮がちに隣に失礼する。
「っ、…！！」
「離れすぎ」
グッと引き寄せられたことで密着して、すぐ近くには玉森くんの顔。服の上からでも伝わる体温。
「もう少しベッド小さくしよっかな」
「何言ってんの…////」
そんな冗談も本当は嬉しくて……
そのまま玉森くんの胸に顔を埋めてゆっくりと眠りについた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 244人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
珠美(プロフ) - りょうこさん» りょうこさん≫コメントありがとうございます！励みになります(^^)これからも頑張りますので、よろしくお願い致します！ (2021年7月5日 13時) (
レス) id: 6cd37f4262 (このIDを非表示/違反報告)
りょうこ(プロフ) - 更新ありがとうございます。いつも楽しみにしています！ (2021年7月5日 12時) (レス) id: c2325c836d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：珠美 | 作成日時：2021年6月30日 23時
