空で出逢ったキミ。2

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もう何杯飲んだだろう……。



Aちゃんのペースは落ちなくて、顔色1つ変えずに飲めてることに感心する。





「…Aちゃん、本当にお酒強いんだね。」



「ん？そう？」



「明日も休み？」



「うん、休み。でも親知らず抜くの。」



「え？」







親知らずって、奥歯のあれ？(笑)



急に言われて笑ってしまった。






「あぁー。
思い出したら怖くなってきたよー……」



「初めて？」



「ううん、右は大学生の時に抜いたんだけど。
左は生えてこないって言われてたのに最近顔出し始めたの。
玉森くんはもう抜いてる？」



「いや、やったことないかも。」



「ええー！いいなぁ。
必要ない歯なら退化しちゃえばいいのにね。」





……退化(笑)



お酒が入ったAちゃん、余計に面白い。





「玉森くんは？明日も仕事？」



「うん。午後からね。」



「明日みんなに会う？」



「メンバー？会うよ！」



「いいなぁ、楽しそう。
あのフライト久々に楽しかった。」



「本当に？みんな聞いたら喜ぶよ！」



「ふふっ、よろしく言っといて？
あ、でもここで会ってることバレたらマズいか…。」



「…確かに。
あ、でも宮田が写真撮ってたでしょ？」



「え？あぁ、うん、撮った！
なんで知ってるの？
宮田くん、誰にも言わないからって自分で言ってたのに。」





はい、宮田はそういう奴なんです。






「あぁ〜今日も楽しかった！ありがとう！
玉森くん、もっと取っ付きにくい人かと思ってたよ。
だからなんで連絡先聞いてきたのかなぁってずっと疑問だったんだよね。」



「…俺、感じ悪かった？」



「うん」



「っ…、」






おお、素直でイサギいいな。(笑)






「北山くんのフレンドリーなイメージが強いからかもだけど。」



「ミツね。あれはチャラいおじさんだから。」



「あぁーそんな感じ。」






笑いながら「あ、これも内緒ね！」ってまた人差し指を立てて唇に当てる。




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