空で出逢ったキミ。2

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マンションの中に入ると、やたらキョロキョロして落ち着きのないAちゃん。



エレベーター内も冷房がついてることに感動してる。



そんな些細な反応がたまらなく可愛くて。




……俺、大丈夫かな。



連れて来たはいいけど、今思えば俺すげー軽いヤツだと勘違いされるんじゃないかな。





家に入ると、Aちゃんは遠慮がちにつま先立ちでリビングへと進む。




……あ、そうか。


さっきの雨、地味に濡れたよな。




脱衣所にタオルを取りに行ったついでにお風呂を沸かすボタンを押す。







「今お風呂沸かすから、ちょっと待ってて。」



「っ…、え！？」







タオルを頭に乗せると、大きな目をさらに大きくして固まってる。


終いには、管理会社に連絡したら帰ると言い張ってる。







「付き合ってない子を家に泊めるのって、抵抗ないの……？」






抵抗？


あるに決まってる。


俺だって、こんな状況になったの初めてだし。



だけどあんな状況で家に置いて帰る方が俺は嫌だ。







「私は、こういうの良くないと思う…！
付き合ってない人の家に泊まるとか……」





やたらと警戒されてる俺。



いや、これが当然の反応というか、正直ちょっと安心してる。



誰彼構わず付いていかれる方が心配になる。






「…それはCAとして？俺が客だから？」





こんな意地悪な質問して、Aちゃんが困った顔して俺を見る。




……だって怖いじゃん。



都合よくCAを理由に俺との関係に線引きしたりして。



なんで俺に連絡先教えてくれたのかなって。



一緒に飲んでくれたのかなって。



俺が客だったから断れなかっただけかなって。






Aちゃんがどんな子なのか……



俺はただただ知りたいだけ。



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