◇ ページ48
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大きく深呼吸して口をゆっくり開く。
「俺、ずっと前からAちゃんのファンで…」
「うん」
「それ以上に、Aちゃんのこと、」
じっと俺を見つめるAちゃんの綺麗な瞳に吸い込まれそうになって、ぐっと握りこぶしを作った手に力が入る。
「身のほど知らずだと思われるかもしれないけど…
俺、Aちゃんが好き。誰よりも幸せにする。」
頭は緊張でどうにかなりそうなのに、思ってたよりスムーズに言えた。
俺の言葉に優しく微笑んだAちゃんが小さく頷いてる。
「私も、宮田くんのいつも優しく笑ってるところが好き」
ほんの少し頬を赤らめて、俺の大好きな笑顔を見せてくれた。
「俺と付き合ってくれますか?」
「うんっ、お願いします」
今まで見てきた中でも最高級の笑顔を向けられて、俺の心がくすぐったくなる。
一方的に憧れて、好きになって、俺の中で何度も諦めて、やっと実った恋心。
◇
◇
◇
「なんで俺のこと好きになってくれたの?」
付き合ってからずっと抱いてた疑問。
俺の部屋のソファーで、腕にぴったりとくっついてテレビを見てるAちゃんが「ん?」と顔を上げた。
「だって、あんなにありとあらゆるメディアで好き好き言われたら意識しない子いないでしょ?」
Aちゃんは照れているのか小さくそう呟く。
「俺の粘り勝ちってやつか」
「ふふっ、俊哉の場合は惚れたもん負けでしょ?」
そう言いながらさっきよりも力強く俺の腕に抱きついた。
「まっ、そんな私も俊哉に惚れてるんだけどね」
誰もが憧れる彼女は、俺が思ってる以上に俺のことが好きらしい。
そんな俺も、ただただ彼女が好きでー…
この気持ち、ずっとずっと変わらないと思う。
Fin..
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作者名:珠美 | 作成日時:2021年11月22日 12時