検索窓
今日:7 hit、昨日:12 hit、合計:33,372 hit

ページ36

.





「さすがの今日は凄い人ですね〜」








クリスマス当日だから外は多くの人で賑わってる。



帰りのタクシーの中から外を眺めて、きらびやかなイルミネーションに目を輝かせるAちゃんが呟いた。








「ごめんね、降りてゆっくり見られなくて」



「全然!!私いつも歩いて見てますから!」








俺の方を振り向いて「お腹空きましたね」なんて楽しそうに笑う姿についつられて俺も微笑んだ。








「あ、ここで降ります!」



「…ここ?」







タクシーを停めて降りると周りを見渡して不思議そうな顔してるAちゃん。



それもそのはず。


周りにお店らしきものは見当たらない。









「ちょっと歩こう」



「え?」



「大丈夫。ここなら人いないから」








さっきのきらびやかな賑やかさとは打って変わって人通りも少なくて、それでも街路樹に飾られたイルミネーションが澄んだ空気の中で輝いてた。









「…きれい」



「うん」








Aちゃんの見つめる先を俺も見つめて、そっと無防備になってた左手を握りしめた。








「…っ、??」



「寒いでしょ?手冷えちゃうよ」








一瞬だけ驚いた顔して、ふふふってすぐに微笑んだ。








「歩こうって言ったの千賀さんですよ?」







…うん、ごもっとも。








「でもあったかい」







ぎゅっと握り返された俺の右手。



そのまま守るようにダウンコートポケットに引き込んだ。










「お店、行こっか」



「うん!」



「あぁ〜お腹空いた!」



「私もです!
そういえば千賀さんって何が好きなんですか?」



「俺?んーなんだろう。Aちゃんは?」



「焼き鳥のつくねです」



「あっ、そうだったね!!」



「知っててなんでまた笑うんですか…!」



「いや、ごめんごめん!!」









こんなさりげない会話さえ楽しくて。




頬をぷくーって膨らませながら拗ねてるAちゃんを見てたらもっともっと知りたくて。




握り返してくれたこの手が答えなんだと考えてる俺って単純すぎるかな?





.

◇→←◇



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (68 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
149人がお気に入り
設定タグ:Kis-My-Ft2 , 玉森裕太 , 北山宏光   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:珠美 | 作成日時:2021年11月22日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。