春夏秋冬2 (ページ50)

今日:5 hit、昨日:15 hit、合計:30,721 hit

＊移行します»» ページ50

.

「もう！！ガヤさん心配したんだからー！！」

「っ…、びっくりしたー！！」

スタジオ入りのタイミングが重なった千賀が体ごと後ろから突っ込んできて、全く予期してなかっただけによろけて壁に手をついてバランスを保った。

「Aちゃんに風邪移してないよね？」

俺の心配は呆気なく一言だけで片付けられて、千賀の興味はAちゃんの方。

あの一回しか会ってないのに、だいぶ気に入ったらしい。

「昨日別れる時は元気そうだったから大丈夫なんじゃない？」

「なんじゃない？…って。ガヤさん無責任すぎ！
最低2日、いや3日は確認しないと！ほら、おはようのLINEと一緒に体調確認して！」

「っ、なんだよ…！お前、怖いわ」

エレベーターに乗ってからもずっと騒いでるから、「わーかったから！」ってスマホを取り出してLINEの画面を開く。

昨日の夜は珍しく寝る前にもAちゃんと電話してて…

これといって特別話したことなんてないけど、やっぱり昼間の電話で何かあったのかなって俺の中で違和感が残ってて。

だけど聞いても、

〝何もないよ〟

〝大丈夫〟

って言うから。

〝何かあればすぐ言ってね〟

俺もそんな無責任な言葉しか言えなかった。

》おはよう！体調はどう？俺の風邪移ってない？

「…ん、これでいい？」

「……うん、よし！」

LINEの画面を確認させると頷いて納得してる千賀。

北「おはよー」

宮「あっ、ガヤさん！もう大丈夫なの？」

続々と楽屋に入ってくるメンバーたち。

二「なんか俺んとこにもマネージャーから電話あったけど、ガヤさん一昨日どこにいたの？連絡つかないって焦ってたけど」

北「あっ、俺にも来てた。出られなかったけど」

藤「っ…、」

千「……」

千賀と咄嗟に目を合わせて苦笑いする。

体調崩してるのに女の家に居たなんて、さすがのメンバーも呆れるだろうなって思って。

どんな言い訳して誤魔化そうか迷ってたら、

「寝てたんじゃないの？熱ある時って辛いし」

って玉の一言で「あぁーそっか」ってみんなが納得してた。

ゆるっとしてる割に的確で、玉のこういうやたらと空気の読めるところには救われることが多い。

.