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「いらっしゃい！上がって？」
みんなと解散した後、タクシーでサヤカのマンションに向かった。
部屋のインターホンを鳴らそうとしたら、タイミングを見計らってたのか突然開いた玄関のドアに一瞬うろたえた。
「今日は何？」
「何？って…呼んじゃいけなかった？」
時間も時間だし、人の目もあるから中には入るけど、玄関で靴も脱がずに立ったままの俺。
「話がないなら帰るよ」
「ちょっ…待ってよ！
なに？太輔、どうしたの？」
体の向きを変えてドアノブに手をかけようとした俺とドアの間に体を滑り込ませてきたサヤカ。
俺の腕を掴んで出て行こうとするのを制御する。
「悪い、明日も仕事なんだ」
「じゃあ、なんで来てくれたの？」
「……」
本当は断りたかった。
こういう関係も全て終わらせたかった。
「ねえ、太輔？私はまだ…「ごめん、帰るわ」
「太輔、聞いて！！」
「……」
「あの事、まだ怒ってるんだよね…？」
サヤカが言う、あの事。
グラビア雑誌の表紙の枠欲しさにカメラマンと寝たというしょうもない話。
写真集の番宣も兼ねてたから仕方がなかったんだと持論を唱えてたけど、俺には何にも響いてこなくて。
ちょうど潮時だった俺らの別れる引き金となった。
「別にそれはきっかけの1つで別れた理由はそれだけじゃないでしょ」
「じゃあ、なに？
直すところがあるなら言って？」
お互いに忙しくなって、仕事に対するモチベーションの違いというか、空気感の違いというか、上手く言えないけど一言で片付けるなら価値観の違いなのかな。
サヤカの不貞行為を逃げ道にした俺も悪いけど、別れるきっかけとなって正直ホッとしてる。
「こういう中途半端な関係終わらせたいんだ」
「私が居たら都合悪いってこと？」
「……」
「好きな人できたんだ？」
女ってやたらと勘が働く。
特にサヤカに関してはそこばかりは感心する。
「業界の子？」
「…知ってどうするの？」
俺に寄りかかるようにして、腰に腕を回して抱きついてきたサヤカ。
あまりに静かな行動に息を呑んだ。
「潰しちゃう。ただそれだけだよ？」
いつもより可愛く語尾を跳ね上げた一言。
あまりに衝撃的すぎて何も言えずに固まる俺の顔を見上げて微笑んだ。
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珠美(プロフ) - 美月さん» 美月さん＊この作品も読んでいただき、ありがとうございます(*^^*)こういう小悪魔女子に憧れて書いてみました！コメントいただけて嬉しいです(^^)これからもよろしくお願いします！ (2021年9月6日 7時) (
レス) id: dad748ef2d (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - 珠美さん、こんばんは(^^)こちらの作品も拝見させていただきました!!藤ヶ谷さんを翻弄してしまう主人公ちゃん、やりますねー（笑）こちらの展開もとっても楽しみです！どの作品も本当に素晴らしい!!方々にコメント失礼いたしました<(_ _)> (2021年9月5日 22時) (レス) id: 0eb5a1c4e3 (このIDを非表示/違反報告)
珠美(プロフ) - ぺこさん» ご指摘ありがとうございます！！！本当ですね…！致命的なミスをしてました(T_T)失礼しました。すぐに訂正いたします！ (2021年8月27日 14時) (レス) id: dad748ef2d (このIDを非表示/違反報告)
ぺこ(プロフ) - 太ちゃんじゃないですか？ (2021年8月27日 13時) (レス) id: 9baa58e5fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：珠美 | 作成日時：2021年8月26日 9時
