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「北山さん、どうしたんです、？？」
「…好きなんだ」
「え？」
「Aちゃんのこと、だいぶ前から」
キョトンとした顔をして何かを言いたげに小さな口をパクパクさせてる。
「す、好き、？？
北山さんが、私を、？？」
「そう」
えっと〜…とこめかみに指を当てて考え込んでしまった。
「好きじゃなきゃしつこくご飯に誘ったりしないよ」
「でもそれは、」
「それは？」
「誰にでもしてるのかと…」
…はい？
思わず大きな溜め息が漏れた。
「俺ってそんなに信用ない？」
「はい」
「っ、！」
「だからこれ以上に北山さんのこと好きにならないように必死でした…」
「え、？？」
Aちゃんからの言葉に動揺する。
勢い任せに好きって伝えたけど、ほぼ100%フラれる覚悟でいたから。
「そ、それは、どういう、？？」
「都合の良い女になりたくなかったし、無駄に期待して傷付きたくなかったんです」
涙を溜めて震える唇でそう言うAちゃんは、仕事してる時と全然違って可愛い年下の女の子になってた。
いや、可愛いのはいつもか。
「そんなわけないじゃん！」
「すみません、勝手に思い込んでて…」
「俺のこと信じてくれる？」
「騙したら許しませんからね！」
「Aちゃん以外は興味ないから大丈夫」
まだ微かに震えてる唇をなんとかして抑えたくて、俯いてるAちゃんの顔を上げて吸い込まれるようにキスをした。
「っ…キスも他の子にもしちゃダメですよ！」
「するわけないじゃん、それ浮気だし」
「北山さん浮気しそうだもんっ」
「しないって、どんなイメージよ」
そう言ってもう一度キスを落とせば、俺の好きなAちゃんの笑顔が溢れた。
「好きです、北山さん」
「俺の方が好きだけどな」
顔を真っ赤にしながら嬉しそうに微笑む彼女が愛おしくてたまらない。
楽屋に戻ったらみんなに良い報告が出来そうだ__
Fin...
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作者名：珠美 | 作成日時：2023年4月18日 12時
