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目が覚めて独特の気怠さを感じて隣を見れば、綺麗な寝顔で眠る玉森くんに視線を落として自分自身に失望した。
二人ともお酒は入ってなかった。
完全にシラフでやらかした失態に頭を抱える。
キスの仕方も女の扱い方もあの頃とは全然違うのに、綺麗な色に染まったふわふわの髪だけは昔と変わってない。
懐かしさに浸りながらそーっと触れると、くすぐったかったのか彼がゴロゴロと寝返りをうちながらゆっくりと目を開けて私と視線が絡んだ。
「おはよ」
「…おはよ」
掠れた声、テレビでは見れない玉森くんの表情。
こんなのドキドキするなっていう方が無理な話。
「コーヒーでも飲む？淹れてくるね」
昨日の情事にどう触れていいか分からなくて、逃げるようにベッドから出ようとした私の腕を後ろから掴まれた。
「今日も仕事でしょ？早く準備しないと…」
「昼からね」
「朝ご飯用意するから離してくれる？」
「やだ」
昨日の私たちに�犢イ��瓩箸��猊佞�合おう�瓩覆鵑童斥佞鰐気�った。
ただ、大人の男女がなんとなく雰囲気に飲まれただけのよくある話。
…絶対に勘違いしちゃいけない。
「いいから離して」
力任せに腕を引き離すとそのままリビングへと向かう。
冷静になるためにも今の私には多少の強引さが必要だった。
冷凍したご飯と簡単に作ったお味噌汁、焼いた卵焼きとウインナーをぺろりと完食した玉森くんが満足そうに手を合わせて「ご馳走様でした」と呟いた。
「そこに置いといていいよ、後で洗うから」
「あ、ごめん、ありがとう」
食器を持って立ち上がった彼にそう告げると、
「え？タバコ…吸うの？」
と流しの方から声がして首を傾げながら振り返る。
玉森くんの視線の先にはタバコの箱とライターが重なっていた。
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作者名：珠美 | 作成日時：2023年4月18日 12時
