キミが好き。4 (ページ9)

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「それさ、俺を見てからじゃダメ？」

「どういう意味、？」

「宮田先輩が夢で見せた顔より俺の方が良かったら付き合ってよ」

「なに言ってんのもう、冗談やめ、「行こう」

何も頼んでないことをいいことにAの手を引いて店を出る。

「健ちゃん、ちょっ、」

その勢いのまま体ごと引き寄せて抱きしめた。

「好きだよ、A」

誰にも渡したくなくて強引になってしまったけど、Aは抵抗するどころか大人しく俺に体を預けたまま固まってる。

そっと体を離して見下ろすと、大きな目を更に丸くしてこっちを見つめて小さく口を開いた。

「今の、夢よりドキドキした…」

「当たり前だろ、これが現実。
そんな夢、俺がかき消してやるわ」

俺の言葉に照れ笑いを浮かべて、腰に回されたAの腕に力が入る。

「やっぱり夢より現実がいい」

そう言ってコツンと俺の胸におでこを当てる。

「もう夢に出たからっていちいち好きになんなよ」

「じゃあ今日は健ちゃんに出てきてほしいなぁ！
それなら夢でも現実でも健ちゃんと一緒だもん！」

そんなぶっ飛んだ君も可愛いと思ってしまう。

そんな俺は君に夢中__

Fin..