俺の彼女は、_S ページ49
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俺の彼女は、とにかくモテる。
”好きです、付き合ってください！“
“ねえ、ご飯行かない？いつ空いてる？”
“Aのこと紹介してって言われてるんだけど…”
職場恋愛と言えばそうかもしれない。
同業のある人のマネージャーを好きになって、押して押して、周りから固めて、やっと付き合えることになった。
『A、この間カメラマンの福田さんに告られたんだって〜？いいなぁ、超優良物件じゃん！』
「そうなんだ、私あんまり接点ないんだよね」
たまたま今日は同じ局で仕事することになって、空き時間に楽屋を覗けば何やら知り合いのスタッフたちと話し込んでる様子。
『毎回どうやって断ってるの？』
「普通に、ごめんなさいって」
『彼氏いるって言わないの？』
「まぁ言ったり言わなかったり…
相手のこと詮索されたり根掘り葉掘り聞かれても困るから」
俺の本心からすれば、彼氏がいると毎回伝えてほしい。
お互いの仕事的に相手が誰とは言えないのは理解できるけど、それのせいでAに隙を与えてるなら、業界の人と…とだけでもせめて言ってくれたら__
このまま言い寄られ続けたら、？
もしもAのタイプの人が来たら、？
絶対に揺れないなんて保証はない。
色々と考え出したら止まらなくなって、声もかけずにそのまま楽屋を離れた。
それから数日後__
誰もが知ってるイケメン俳優がAに連絡先を聞いたと人伝に聞いた。
そんな事実、本人に確認すれば簡単に分かるのに俺は怖くて聞けなかった。
いつも頻繁にやりとりしてた連絡も、予定の合う日はどちらかの家でご飯を食べてた約束も、忙しいことを言い訳に避けるようになった。
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作者名：珠美 | 作成日時：2023年1月27日 9時
