◇ ページ12
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「太輔とは今の関係だから玉ちゃんと気兼ねなく飲めるんだもん」
「俺だって男だよ？
こんな時間に家に上がり込んで警戒心なさすぎ」
「またそんなこと言って、！！！」
ソファーに腰掛けてたAの肩を掴んでそのまま押し倒す。
「ほら、逃げられんの？」
さすがのこれには嫌がると思ったら、全く動じずに無言のまま俺の目をジッと見る。
まじで俺のことナメてんのかな、、
「なんで逃げないの？」
そのまま顔を近付けて唇が重なるまで数cm…
それでも暴れるわけでもなく、俺を引っ叩くわけでもなく、ピクリとも動かない。
「まじでやるよ？」
「やらないよ、玉ちゃんは」
真っ直ぐ俺のことを見てそう言う。
悔しいくらいに俺のこと信じてる。
それも�猴�達�瓩箸靴董�
「っ、なんだよそれ…」
体を起こしてソファーから離れると、Aも同じように起き上がって真っ直ぐこっちを見る。
「玉ちゃんは自分本意に誰かを傷つける人じゃない」
「そんなの買いかぶりすぎだろ…」
「そんなことないよ、だって玉ちゃんは優しいもん」
「俺の何を知ってんの？
もう来んなよ、早くガヤさんのところに帰れって」
もうこれ以上は我慢できない。
俺の気持ちを諦めるためにも頼むから誰かの�牋貳岫瓩砲覆辰討�れ。
「幸せだよ」って笑ってくれたらそれでいい__
「…分かった、帰る」
持ってきた小さなショルダーバッグを手に取ってそのまま家を出て行ったA。
俺は悪くない。
本当ならガヤさんと付き合いだした時にこうするべきだった。
遅かれ早かれAを手放す時が来ると思えば少しは心の傷も軽くなる。
…なんてわけもなく俺は再びソファーに腰掛けて項垂れた。
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作者名：珠美 | 作成日時：2023年1月27日 9時
