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引っ越したばかりで家周辺の土地勘がなくて、ふと見つけた公園になんとなく入る。
こんな遅い時間だもん、もちろん誰もいなくて、子供の頃の懐かしい気持ちからか引き寄せられるようにブランコに座った。
太ちゃん、仕事ちゃんとこなしてるかな。
いつもと何の様子も変わってないのかな。
振った当の私はここ数日間まともにご飯を食られてないんだけどね。
「結局外でも太ちゃんのことばっかりじゃん…」
…なんて自分にしか聞こえない声で呟く。
本当に参った。
別れて思い知らされた。
思ってる以上に私は太ちゃんが大好きだったみたいで、早く太ちゃんを忘れたくてたまらないのに、この一ヶ月は地獄のように苦しくて辛かった。
好きだった。
本当に、本当に、心から大好きだった。
過去形ではなく、今もなんだけど___
真っ暗な空を見上げると、ポケットに入ってた携帯が震えた。
「え、太ちゃん…？？」
画面に表示されてる名前に感情とか気持ちの前に反射的に電話に出てしまった。
「…も、もしもし？」
思わず震える声。
スマホ越しにいつもの柔らかい声が聞こえた。
《まだ起きてたんだ…》
「…うん、まぁ」
《ってか、今どこにいるの？外？》
「うん」
《こんな時間に何してんの？》
「…別に、寝られないからなんとなく、」
太ちゃんと別れたことを後悔してて寂しすぎて寝られない、なんて気を抜いたら言っちゃいそうになる。
電話で良かった。
直接顔見たら間違いなく泣いちゃうから。
「こんな時間にどうしたの？」
《急なんだけどさ、Aに会いたくなった》
「…え？」
《やっぱ無理だわ、俺は飽きらめられない》
太ちゃんからの言葉に情けなくもときめいて、覚悟を決めたはずの私の心は容易に揺れ動く。
「わ、私好きな人できたって、」
《それ、本当なの？》
「えっ、」
太ちゃんの低い声に心臓がドクンと脈打って一瞬息が止まる。
嘘だよ。全部、全部、嘘なの。
太ちゃん以外の人なんて考えたことない。
そう心ではダメだとブレーキをかけても、太ちゃんからの言葉に思わず体が動いてしまう。
会いたいよ私も__
「太ちゃん、」
《とりあえずさ、こんな時間まで人気の無い公園にいるのやめてくれない？》
「え？」
“公園”
どうしてそれを？
「そろそろ日付変わるよ。明日も仕事でしょ？」
突然声がダブって聞こえて耳に感じた違和感。
慌てて振り向けば息を切らした太ちゃんと目が合った。
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珠美(プロフ) - にー_ki..2さん» 今回も読んでいただきありがとうございます♡ちょっと意外な角度か書いてみました(*^^*)たまらんですよね！(笑)引き続き頑張りたいと思います*\(^0^)/* (2023年1月11日 18時) (
レス) id: 66068e94e8 (このIDを非表示/違反報告)
にー_ki..2(プロフ) - ニヤニヤしましたw最高です！笑 (2023年1月11日 18時) (レス) @page43 id: 4939f2c9dc (このIDを非表示/違反報告)
珠美(プロフ) - にー_ki..2さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます♡♡これからも頑張って書いていきますので、よろしくお願いいたします(*^^*)♩ (2022年12月26日 9時) (レス) id: 66068e94e8 (このIDを非表示/違反報告)
にー_ki..2(プロフ) - 珠美さん» どのお話も短編なのに長編を読んでいるような読み応えがあり、たくさん楽しませてもらってます！これからも楽しみにしています！！ (2022年12月25日 23時) (レス) id: 4939f2c9dc (このIDを非表示/違反報告)
珠美(プロフ) - にー_ki..2さん» 読んでいただきありがとうございます！(*^^*)そして嬉しすぎるコメントありがとうございます！！！励みになります(;_;)♡引き続き楽しんでいただけたら幸いです！ (2022年12月23日 13時) (レス) @page30 id: 66068e94e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：珠美 | 作成日時：2022年11月29日 12時
